[EPA2008]ローカルでのバックアップの設定

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以下は, 交換作業時の前後におけるデータ消失のリスクを軽減する目的でのみ行うこととする. 通常運用中にはローカルバックアップは行わないことに注意されたい.

概要

EPA サーバでは, 一部の領域 (研究室や itpass などグループで 使用している領域) について, 普段は予備サーバとのデータ共有を 行っている. (詳しくは [EPA2008]サーバと予備サーバでのバックアップの設定 を参照のこと).

定常的なバックアップは以上だが, サーバの移行などの際には, 一時的にシステムがインストールされているディスクとは別のディスクに バックアップを取るようにしておく方が安全である. 以下では, ローカルバックアップを取っておく方法について記す.

バックアップは以下のように行うこととする.

  • サーバ 1 つに, 2 台のディスクを取り付け, 片方を本体, もう片方を バックアップとする. バックアップの内容は, /tmp/, /proc/, /dev/, /sys/ 等のシステムが一時的に使用するもの以外の全てである.

    1日1回, 上記のようなバックアップを取るようにしておく.

予備ディスクの準備

以下は, 既に本体ディスクが取り付けられており, これから予備ディスクをフォーマット, マウントすることを 想定した文書である. 既に予備ディスクがフォーマット, マウントされている 場合には バックアップスクリプトの設置 から作業を始めよ.

予備ディスクのパーティショニングとフォーマット

予備ディスクのフォーマットを行う. 本体ディスクと取り替えられるよう, 以下のように本体ディスクと同様な構成にする. cfdisk コマンドで設定を行う.

# cfdisk /dev/sdb

なお, ここに書いてある例は, 本体ディスクが /dev/sda, 予備ディスク が /dev/sdb の場合である.

Name   Flags   Part Type   FS Type                [Label]   Size (MB)
-----------------------------------------------------------------------
   sdb1           Primary     Linux ext3                      497390.91 
   sdb5           Logical     Linux swap / Solaris              2714.35 

FS Type に関しては, [ Type ] から "83 Linux" を選べばよい. 上記の 表示が "Linux" となるがとりあえずそのままで OK.

設定後に [ Write ] を選択して書き込んだ後, 以下のコマンドでファイルシ ステム ext3 としてフォーマットを行う.

# mkfs.ext3 /dev/sdb1

fstab の設定 (予備ディスクのマウント)

今回のディスクを /bk にマウントするよう /etc/fstab を書き換える.

# vi /etc/fstab

以下の行を追加する. (1 行目はコメントなので無視せよ).

# <file system> <mount point> <type> <options>                  <dump> <pass>
/dev/sdb1       /bk           ext3   defaults,errors=remount-ro 0      2

/bk ディレクトリを作成しておく.

# mkdir /bk

mount コマンドで, /bk に /dev/sdb1 がマウントされることを確認する.

# mount -a

このコマンドの後, 以下のように df コマンドでディスクのマウントの状態を 確認し, /dev/sdb1 が /bk にマウントされていることを確認せよ.

# df

Filesystem           1K-ブロック    使用   使用可 使用% マウント位置
/dev/sda1            478111580   3713616 450111304   1% /
tmpfs                  1038328         0   1038328   0% /lib/init/rw
udev                     10240        68     10172   1% /dev
tmpfs                  1038328         0   1038328   0% /dev/shm
/dev/sdb1            478111580    202856 453622064   1% /bk

バックアップスクリプトの設置

EPA サーバでは, 本体ディスクから予備ディスクへ, rsync によって ファイルをバックアップする. バックアップする内容は /tmp, /proc, /dev, /sys 以外 の全てのファイルとディレクトリである.

EPA サーバでは, cron を用い, rsync によるバックアップを毎日自動的に行 う. またその rsync の結果をログに残す.

自作スクリプト用 cron ディレクトリ作成

自作の cron 用スクリプト置き場として, /etc/cron.local を作成する.

# mkdir /etc/cron.local
# mkdir /etc/cron.local/daily

バックアップ用スクリプトの用意

rsync_localbk.sh を, /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk に設置する. (スクリプト先頭の番号は, その他のスクリプトを置いた際, どれを 優先して実行するかを決めるためのものである. 若い番号のものほど 先に実行される).

# wget http://epa.scitec.kobe-u.ac.jp/~itpass/epa/system_backup_2008/rsync_localbk.sh
# mv rsync_localbk.sh /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk 

/etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk に実行権限を設定する.

# chmod 755 /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk 

crontab の編集

/etc/crontab を編集する. 以下の一行を追加する.

25 6    * * *   root    cd / && run-parts --report /etc/cron.local/daily

出力結果に関してメールを送信したい場合には以下のようにすると良い.

25 6    * * *   root    cd / && run-parts --report /etc/cron.local/daily |mail -s "`hostname -f` daily run outputs" xxx@xxx.xxxx

バックアップログファイルの作成

ログファイルのためのディレクトリとファイルを作成しておく. なお, このログファイルの場所は バックアップ用スクリプトの用意 で用意した 220_rsync_localbk 内の LOGFILE を書き換えることで変更できる.

# mkdir /var/log/rsync-log
# touch /var/log/rsync-log/localbk.log 

バックアップログファイルの logrotate の設定

rsync のログを 1 週間毎に分割する. /etc/logrotate.d/ 以下に rsync_localbk という設定ファイルを作成.

# vi /etc/logrotate.d/rsync_localbk

以下の内容を書き込む.

/var/log/rsync-log/localbk.log {
    weekly
    create 0644 root root
    rotate 12
}

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Last modified:2008/09/28 17:44:51
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References:[[EPA2008]サーバ交換作業] [[EPA2008]2008年度前期サーバ構築ログ] [消えたページ一覧]