表1.軌道の安定・不安定の判別
xp | factor | 1.0 | 5.0 | 10.0 | 20.0 | 30.0 |
1.2 | - | X | X | X | X |
1.4 | 〇 | - | X | X | X |
1.6 | 〇 | 〇(*) | X | X | X |
1.8 | 〇 | 〇 | 〇(*) | 〇(*) | X |
2.0 | 〇 | 〇 | 〇(*) | 〇(*) | X |
3.0 | 〇 | 〇 | 〇(*) | 〇(*) | 〇(*) |
〇:軌道が安定な場合[(*):円環状] X:軌道が不安定な場合 -:判別が困難な場合
factor が小さく xp が大きい、つまり惑星の質量が小さく中心星と外惑星との距離が遠いほど軌道は安定化する傾向にあり、その逆は不安定化する傾向にあることがわかる。
図1.factor=1.0、xp=2.0 の軌道
中心星の周りを、二つの惑星が楕円運動していることがよくわかる。これは一本の楕円軌道に見えるが、他の場合では惑星の軌道が円環状になり、中心星が摂動しているものがある。これは、factor が小さければ質量が小さくなり、惑星の中心星に対する重力の影響も小さくなるが、factor が大きいと惑星の中心星に対する重力の影響が大きくなり、それによって中心星が摂動し、惑星も軌道が揺らぐためと考えられる。
図2.factor=1.5、xp=1.6 の軌道
中心星および内側の惑星からの重力を受けて、外側の惑星が無限遠へと飛ばされている。これは中心星もしくは内側の惑星の重力によって外側の惑星が中心星の重力圏を抜け出せる速度を得たためだと考えられる。
図2.factor=1.0、xp=1.2 の軌道
惑星は無限遠へは飛んでいないが、軌道が一定の楕円もしくは円環にはならず、複雑なものになっている。これは 5000 ステップごとの値をプロットしているために複雑に見えるが、1 ステップごとにプロットすれば様々な楕円軌道が描かれると考えられる。それぞれの楕円は安定かもしれないが、内側の惑星の影響によって別の楕円軌道へ移行していると考えられる。