[ITPASS2015]quota のインストールと設定
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概要
ここでは, 各ユーザのディスク使用量を
- ソフトリミット 40 GB
- ハードリミット 48 GB
に制限するために quota を導入する.
準備
カーネルが quota に対応しているか確認
以下のコマンドを入力し, 確認を行う.
$ uname -r 3.16.0-4-amd64 $ grep CONFIG_QUOTA /boot/config-3.16.0-4-amd64 CONFIG_QUOTA=y CONFIG_QUOTA_NETLINK_INTERFACE=y # CONFIG_QUOTA_DEBUG is not set CONFIG_QUOTA_TREE=m CONFIG_QUOTACTL=y CONFIG_QUOTACTL_COMPAT=y
quota コマンドが入っているか確認
dpkg -l でパッケージの一覧を表示し, "quota" を含む行を表示する.
$ dpkg -l | grep quota
quota が入っていない場合, 次のように quota のインストールを行う.
quota のインストール
root 権限を得る ( itpadmin グループに入っているユーザ、または chikuwaXX のユーザーのみ可能 ).
$ sudo -s
quota パッケージをインストールする.
# apt-get install quota
/etc/fstab の編集
# vim /etc/fstab
で, 以下のように home を含むファイルシステム ( /dev/sda6 ) の <options> 項目に usrquota を追加する. この後, リブートもしくは再マウントが必要である.
# /etc/fstab: static file system information. # # Use 'blkid' to print the universally unique identifier for a # device; this may be used with UUID= as a more robust way to name devices # that works even if disks are added and removed. See fstab(5). # # <file system> <mount point> <type> <options> <dump> <pass> # / was on /dev/sda1 during installation UUID=88b6f844-b299-42f7-9116-1927db6dd294 / ext4 errors=remount-ro 0 1 # /home was on /dev/sda6 during installation UUID=e2d384a2-4b77-4075-aaa4-ebb455629120 /home ext4 defaults,usrquota 0 2 ^^^^^^^^ # swap was on /dev/sda5 during installation UUID=452f2ffa-baa1-414f-81aa-cb85762033c4 none swap sw 0 0 # swap was on /dev/sdb5 during installation UUID=7381c9f9-29fe-4fc1-a14a-aef0aa986361 none swap sw 0 0 /dev/sr0 /media/cdrom0 udf,iso9660 user,noauto 0 0
quota の記録ファイル ( aquota.user ) の作成
quota を停止させる.
# /etc/init.d/quota stop
aquota.user ファイルを作成するために以下のコマンドを実行しする. ファイルシステムは /home 領域をマウントしたものを指定.
# quotacheck -cu /dev/sda6
aquota.user ファイルのパーミッションが以下の様になっていることを確認する.
# ls -l /home/aquota.user -rw------- 1 root root 13312 11月 17 16:14 aquota.user
quota の起動
# /etc/init.d/quota start
なお, /etc/fstab の編集 で行った fstab の修正もここで反映される.
ユーザの quota 設定
gate ユーザの quota 設定
gate-toroku-system は新規ユーザのホームディレクトリを作成した際に, gate ユーザに設定された quota を新規ユーザに適用する. そのため, まず gate ユーザに quota を設定する.
gate ユーザにソフトリミット 40 GB, ハードリミット 48 GB の quota をかける.
# export EDITOR=vim # edquota gate
デフォルトで立ち上がるエディターが使いにくい場合は上記のようにエディターを変更する. 上記の場合には vim が立ち上がる.
容量のリミットは, soft 項目 40 000 000 (単位は KB), hard 項目 48 000 000 (単位は KB). ファイル数のリミットは, soft 項目も hard 項目も 0 (単位はファイル数).
Disk quotas for user gate (uid 500):
Filesystem blocks soft hard inodes soft hard /dev/sda6 1980 0 0 418 0 0
ソフトリミット超過の猶予期間
デフォルトは 7 日間である. 変更する場合は edquota コマンドの -t, -T オプションを使う. 詳しくは man を参照.
既存ユーザの quota 設定
gate ユーザの quota を, 既に /home に存在する全てのユーザに適用させる.
# cd /home # edquota -p gate `gate-user-list stable`
山中大学先生 (mdy) のアカウントはソフトリミット 80GB, ハードリミット 96GB に変更する.
# edquota mdy
以下のコマンドで各ユーザの quota の情報を確認する.
# repquota -v /home
動作確認
- 一時的に適当なユーザ (ここでは hogehoge とする) の quota の設定をソフトリミット 200 MB, ハードリミット 250 MB にする.
dd コマンドを用いて, 200 MB のソフトリミットを越えるサイズのファイルを作成し, 警告されるかどうかを確認する.
# edquota hogehoge
hogehoge ユーザのホームで次のコマンドを実行した.
# su hogehoge $ dd if=/dev/zero of=tmp bs=1000k count=200
以下のような警告が表示されることを確認する.
sda6: warning, user block quota exceeded. 200+0 レコード入力 200+0 レコード出力 204800000 バイト (205 MB) コピーされました、 0.120412 秒、 1.7 GB/秒
- tmp を削除し, 同様にハードリミットを越えるサイズのファイルを作成し, 警
告されるかどうか確認する.
$ dd if=/dev/zero of=tmp bs=1000k count=250
以下のような警告が表示されることを確認する.
sda6: warning, user block quota exceeded. sda6: write failed, user block limit reached. dd: `tmp' の書き込みエラー: ディスク使用量制限を超過しました 250+0 レコード入力 249+0 レコード出力 255963136 バイト (256 MB) コピーされました、 0.140865 秒、 1.8 GB/秒
動作確認が終われば忘れずにファイルを削除し, quota の設定も 元に戻しておくこと. さらにテスト用にユーザーを作成した場合はそのアカウントも削除すること. 動作確認終了後ファイルとテストユーザを削除し, quota の設定が元通りかを確認する
ユーザのディスク使用状態の確認
自身のアカウントのディスク使用状態は, 以下のコマンドで確認できる.
$ quota
ちなみに, root 権限を持つユーザが
# quota [ユーザ名]
と打つと, [ユーザ名] のディスク使用状態を見ることが出来る.
参考文献
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References:[[ITPASS2015]2015年度サーバ構築ログ] [[ITPASS2016]quota のインストールと設定] [[Memo2017][ITPASS]quota のインストールと設定]