[Exp2022]データと可視化ソフトウェアの準備
実習の準備
NetCDF データを扱う準備としてデータをダウンロードし, NetCDF ライブラリと可視化ソフトウェアをインストールしましょう.
データの準備
ここでは, アメリカの研究機関 NCEP/NCAR で作成された再解析データ (reanalysis data) を使うことにします.
「再解析データ」とは, 数値モデルに観測データを同化することで, 数値モデルが持つ物理的な整合性と観測データの現実の値の長所を組み合わせて作成されたもっともらしいデータセットです.
実習では, 2019 年の大気温度, 東西風, 南北風のデータ (1 日平均値) を用いることにします. データは, wget コマンドを使ってダウンロードします. (実験実習の基礎II の時のように curl コマンドを使っても構いません. curl は自分でインストールしなければいけないかもしれませんが.)
$ wget ftp://ftp.cdc.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis.dailyavgs/pressure/air.2019.nc $ wget ftp://ftp.cdc.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis.dailyavgs/pressure/uwnd.2019.nc $ wget ftp://ftp.cdc.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis.dailyavgs/pressure/vwnd.2019.nc
NetCDF 関連コマンドのインストール
NetCDF データの内容を確認するためには専用のコマンドが必要です. そのコマンドは Unix/Linux に標準的にインストールされているわけではありません. したがってここでインストールします.
$ sudo apt install netcdf-bin
可視化ソフトウェアのインストール
実習では, NetCDF データを解釈して可視化するためのソフトウェアとして, GPhys を用います. GPhys は地球流体電脳倶楽部の有志によって開発されてきた, オブジェクト指向スクリプト言語 ruby で NetCDF などの自己記述型データを解釈して可視化するライブラリです.
GPhys は地球流体電脳倶楽部で開発されたライブラリであるため, ソフトウェアパッケージがアーカイブされている電脳サーバを登録しなければなりません. そのため, まず /etc/apt/sources.list を編集します.
$ sudo vi /etc/apt/sources.list
によって, ファイルの最下部に下の行を追記しましょう.
deb http://www.gfd-dennou.org/library/cc-env/Linux/debian-dennou bullseye main deb-src http://www.gfd-dennou.org/library/cc-env/Linux/debian-dennou bullseye main
ファイルに追記できたら, パッケージリストを更新し, GPhys をインストールしましょう.
しかし, パッケージのインストールも公開鍵認証によって安全性を高めていますので, まずは認証のための公開鍵を追加する下の作業が必要です.
$ sudo apt install debian-keyring $ gpg --keyring /usr/share/keyrings/debian-maintainers.gpg --export -a 891D7E07 | sudo apt-key add -
その上で, gphys パッケージを下のようにインストールしましょう.
$ sudo apt update $ sudo apt install gphys
また, 実習で使う他のパッケージもインストールしておきましょう.
$ sudo apt install imagemagick
imagemagick (ImageMagick) パッケージには画像ファイルを加工するプログラムをまとめたパッケージです.
なお, 上で行った公開鍵の設定についての詳細は説明しませんが, 興味があれば linux, gpg などの単語を使って調べてみると良いでしょう.
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References:[[Exp2022]スケジュール表・各回資料] [[Exp2022]NetCDF データの内容確認] [[Exp2022]NetCDF データの可視化 基礎]