[EPA2008]quotaの設定
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目的
各ユーザのディスク使用量を
- ソフトリミット 10 GB
- ハードリミット 12 GB
に制限するため, quota を導入する.
kernel が quota に対応しているか確認
以下のコマンドを入力する.
$ grep CONFIG_QUOTA /boot/config-2.6.18-6-686
CONFIG_QUOTA=y と表示されており, 対応している.
quota コマンドが入っているか確認
方法1: $ which quota
/usr/bin/quota のように quota コマンドのパスが表示されれば入っている.
メッセージが返ってこなければ入っていない.
方法2: $ dpkg -l | grep quota
dpkg -l でパッケージの一覧を表示し, "quota" を含む行を表示する.
表示されなければ入っていない.
quota が入っていないことが確認された.
quota のインストール
root 権限を得る (epaadmin グループに入っているユーザのみ可能).
$ sudo -s
quota パッケージをインストールする.
# apt-get install quota
/etc/fstab の編集
# vi /etc/fstab
で, 以下のように home を含むファイルシステム (ここでは /dev/sda6) の <options> 項目に usrquota を追加する.
# /etc/fstab: static file system information. # # <file system> <mount point> <type> <options> <dump> <pass> proc /proc proc defaults 0 0 /dev/sda1 / ext3 defaults,errors=remount-ro 0 1 /dev/sda6 /home ext3 defaults,usrquota 0 2 /dev/sda5 none swap sw 0 0 /dev/hda /media/cdrom0 udf,iso9660 user,noauto 0 0 /dev/fd0 /media/floppy0 auto rw,user,noauto 0 0
quota の記録ファイル (aquota.user) の作成
/home ディレクトリに移動して aquota.user ファイルを作成する.
# cd /home # touch aquota.user
aquota.user ファイルのパーミッションを以下のように設定する.
# chmod 600 aquota.user
システムの再起動
/etc/fstab の情報を反映させるためにシステムを再起動する.
# reboot
gate ユーザの quota 設定
gate-toroku-system は, 新規ユーザのホームディレクトリを 作成した際に gate ユーザに設定された quota を新規ユーザに 適用してくれるので, gate ユーザに quota を設定する.
gate ユーザにソフトリミット 10 GB, ハードリミット 12 GB の quota をかける.
# edquota gate
vi が立ち上がるので, 以下のように編集する. 容量のリミットは, soft 項目 10000000 (単位は KB), hard 項目 12000000 (単位は KB). ファイル数のリミットは, soft 項目も hard 項目も 0 (単位はファイル数).
Disk quotas for user gate (uid 500): Filesystem blocks soft hard inodes soft hard /dev/sda6 2628 10000000 12000000 493 0 0
既存ユーザの quota 設定
gate ユーザの quota をすでに /home に存在するすべてのユーザに適用する.
# cd /home # edquota -p gate `gate-user-list stable`
cps のみソフトリミット 100 GB, ハードリミット 100 GB に変更しておく.
ちなみに,
# repquota /home
とすると, 各ユーザの quota 情報が表示される.
ディスクの使用状態を見る
各ユーザがディスクの使用状態を見るには, 以下のコマンドを打つ.
$ quota
ちなみに, root 権限を持つユーザが
# quota [ユーザ名]
と打つと, [ユーザ名] のディスクの使用状態が見れる.
ソフトリミット超過の猶予期間
デフォルトでは 7 日間である. 変更する場合は edquota コマンドの -t, -T オプションを使って変更できる. 詳しくは man を参照.
動作確認
試験のために一時的に適当なユーザの quota の設定を ソフトリミット 200 MB, ハードリミット 250 MB にする.
以下のように dd コマンドを用いて 200 MB のソフトリミットを越えるサイズの ファイルを作成し, 警告されるかどうか確認する.
$ dd if=/dev/zero of=tmp bs=1000k count=200
/dev/zero を入力ファイルとして, tmp を出力ファイルとして読み書きする. bs は一度に行う読み出し書き込みのサイズ, count は読み出し書き込みの回 数である. (このようにすると, 1000 kbytes × 200 のサイズのファイル tmp が作成される.)
警告されると以下のように表示される.
sda6: warning, user block quota exceeded. 200+0 records in 200+0 records out 204800000 bytes (205 MB) copied, 0.452723 seconds, 452 MB/s
tmp を削除し, 同様にハードリミットを越えるサイズのファイルを作成し, 警告されるかどうか確認する.
$ dd if=/dev/zero of=tmp bs=1000k count=300
警告されると以下のように表示される.
sda6: warning, user block quota exceeded. sda6: write failed, user block limit reached. dd: writing `tmp': ディスク使用量制限を超過しました 250+0 records in 249+0 records out 255713280 bytes (256 MB) copied, 0.634665 seconds, 403 MB/s
試験が終われば忘れずにファイルを削除し, quota の設定も 元に戻しておくこと!!
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References:[[EPA2008]2008年度前期サーバ構築ログ]