ITPASS 実習レポート 1

名前 : 田村 笙

担当情報実験機 : joho07

問 1

スクリプトの URL

スクリプト - scripts/quiz1.rb.txt


描画に使用するデータファイルへのリンク

海面気圧 - ftp://ftp.cdc.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis/surface/slp.2019.nc
U-wind at 10m - ftp://ftp.cdc.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis/surface_gauss/uwnd.10m.gauss.2019.nc
V-wind at 10m - ftp://ftp.cdc.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis/surface_gauss/vwnd.10m.gauss.2019.nc


スクリプトの使い方の解説

以下の手順はGPhysが導入された環境下で行われるものとする.
また, 以下のコマンドは全て同じディレクトリで実行される必要がある.

(1)次のコマンドを実行し, スクリプトファイル"quiz1.rb.txt"をダウンロードする.

$ wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~shotam/report01/scripts/quiz1.rb.txt .

(2)次のコマンドを実行し, スクリプトファイルの名前を"quiz1.rb"に変更する.
$ mv quiz1.rb.txt quiz1.rb

(3)以下3つのコマンドを実行し, 描画に使用するデータファイルをダウンロードする.
$ wget ftp://ftp.cdc.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis/surface/slp.2019.nc .
$ wget ftp://ftp.cdc.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis/surface_gauss/uwnd.10m.gauss.2019.nc .
$ wget ftp://ftp.cdc.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis/surface_gauss/vwnd.10m.gauss.2019.nc .

(4)次のコマンドを実行し, スクリプトファイル"quiz1.rb"を実行する.
$ ruby quiz1.rb

(5)次のコマンドを実行し, 生成されたpngファイルをgifファイル"result1.gif"にまとめる.
$ convert -delay 100 -loop 0 dcl_*.png result1.gif 

(6)次のコマンドを実行することで, 生成されたgifファイル"result1.gif"を確認できる.
$ eog result1.gif 


作成した図 (動画ファイル) へのリンク

図1 2019年台風15号発生期間における太平洋北西部の気圧・風向
- results/result1.gif


図から読み取れること

1.台風15号の移動経路

1.1概要

まず, 図から読み取れる台風15号の移動経路を確認する.
気象庁によると, 2019年5日15時に台風15号が発生した[1]. しかし, 5日0時時点でN18°E154°で台風の前身となる低気圧が既に確認できる. その後熱帯低気圧が台風へと発達し, 紀伊半島南東沖(N34°E137°)に向かって西北西方向に進んだ. そして9日6時に進路を東北東に変え9日18時〜10日0時にかけて千葉県付近に上陸し, 東北地方東沿岸を通過後北緯45°付近を東に通り過ぎた.

1.2考察

1.1にあるように, 台風15号は紀伊半島南東沖で進路を急激に西北西から東北東へと変化させた. その理由は, 台風周辺の気圧配置と地衡風により説明できる.
ここでは, 台風15号が進路方向を変えた9日6時に注目する. 台風15号の東側には1017hPaを超える高気圧, 北東に985hPaを下回る低気圧(台風13号)が分布している. そして, その間を南西の地衡風が吹いていることが分かる. 台風15号は, その地衡風の流れに引っ張られるような形で高気圧を時計回りに旋回したと考えられる.


2.台風15号の中心気圧

図1において, 台風15号の中心気圧は常に1000hPaを上回っていた. しかし, 気象庁のデータ[1]によると台風15号の中心気圧は最低で955hPaまで低下しており, 図1との齟齬が見られる. これは, 使用したデータのグリッド幅が大きいことに起因すると考えられる.
今回使用したデータは, 緯度方向・経度方向ともに2.5°毎のグリッドに分割されている. 一方, 台風の直径は最も中心気圧の低い8日においても5~6°程度である. つまり, 台風の大きさに対してグリッド幅が大きく, 台風の範囲に含まれるデータ数が少ない. 故に, 台風15号の気圧低下が図1にあまり反映されなかったと考えられる.


参考資料

[1][1]気象庁. "台風位置表2019年". 気象庁ホームページ. 2019. https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/typhoon/T1915.pdf (参照 2020-10-26)
- 台風15号及び13号の発生時刻・中心気圧等を確認した. また, html作成のためページのソースを参照した.

[2]在田一則, 竹下徹, 見延庄士郎, 渡部重十. 地球惑星科学入門 第2版. 北海道大学出版会, 2010, 447p.
- 地衡風の基礎知識について学んだ.

[3]まつもとゆきひろ. "オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby リファレンスマニュアル (Ruby 2.3.0)". Ruby オフィシャルサイト. https://docs.ruby-lang.org/ja/2.3.0/doc/index.html> (参照 2020-10-26)
- rubyの文法(特に制御構造)を参照した.


共同作業した人の名前

なし


工夫したこと, 感想

台風15号の場所が把握しやすいように色分けの階級の幅を調節した. 具体的には, 985hPa以下の気圧と1017hPa以上の気圧を一色に統一することで, 985~1017hPaの気圧を細かく分割できるようにし, 台風15号付近の気圧変化ができるだけ明瞭になるようにした.
図における台風15号の気圧低下が小さかったため, 台風の位置が分からなかった. しかし, 最終的に気象庁データから台風の位置を特定し, 台風による気圧低下が図にあまり反映されなかった原因についても筆者自身が納得できるものを見つけることができた.


問 2

スクリプトの URL

スクリプト - scripts/quiz2.rb.txt


描画に使用するデータファイルへのリンク

U-wind - ftp://ftp.cdc.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis.derived/pressure/uwnd.mon.mean.nc


スクリプトの使い方の解説

以下の手順はGPhysが導入された環境下で行われるものとする.
また, 以下のコマンドは全て同じディレクトリで実行される必要がある.
さらに, gifファイル生成時に問1の画像が混合される事を防止するため, 問1とは異なるディレクトリでコマンドを実行, もしくは問1で生成されたpng画像を予め削除する必要がある.

(1)次のコマンドを実行し, スクリプトファイル"quiz2.rb.txt"をダウンロードする.

$ wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~shotam/report01/scripts/quiz2.rb.txt .

(2)次のコマンドを実行し, スクリプトファイルの名前を"quiz2.rb"に変更する.
$ mv quiz2.rb.txt quiz2.rb

(3)次のコマンドを実行し, 描画に使用するデータファイルをダウンロードする.
$ wget ftp://ftp2.psl.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis.derived/pressure/uwnd.mon.mean.nc .

(4)次のコマンドを実行し, スクリプトファイル"quiz2.rb"を実行する.
$ ruby quiz2.rb

(5)次のコマンドを実行し, 生成されたpngファイルをgifファイル"result2.gif"にまとめる.
$ convert -delay 100 -loop 0 dcl_*.png result2.gif

(6)次のコマンドを実行することで, 生成されたgifファイル"result2.gif"を確認できる.
$ eog result2.gif


作成した図 (動画ファイル) へのリンク

図2 2019年1~12月における東西風の緯度-圧力分布
- results/result2.gif


作成した図の説明

図2は2019年1~12月における東西風の緯度-気圧分布(子午面構造図)である. 東西風の月平均をさらに各緯度で平均し, 動画にまとめた. なお, 西から東に向かう方向を正としている. また, 気圧と高度には相関があり, 図2の上の方ほど高度が高くなる.


図から読み取れること

1.ジェット気流

年間を通して, 北緯と南緯それぞれ30~50°, 200mbarの地点に強い西風(ジェット気流)を確認することができる. このジェット気流は, 4~9月は北側, 10~3月は南側に向かって移動している. また, 2つのジェット気流のうち冬半球側の方が風が強い傾向にあるといえる.

2.高層大気の東西風分布

2.1基本的特徴と理由

図2の10~102mbarにおいて, 高度が高くなるにつれて夏半球側に東風, 冬半球側に西風が発達することが読み取れる. これは, この高度における南北温度構造と温度風により説明される.
10~102mbarは成層圏にあたり, ここではオゾンが紫外線を吸収することにより大気が加熱される. 従って, 日射量の多い夏半球極地域から日射量の少ない冬半球極地域にかけて温度が低くなる. また, 北半球では高温側が右手, 南半球では高温側が左手になるように温度風が形成される. 以上から, 成層圏においては高度と共に夏半球側で東風, 冬半球側で西風が強まるといえる.


2.2二回の極大期とその特徴

2.1より, 成層圏で風の強まる時期は年に2回あることが分かる. 実際, 図2では2回の極大期(5~8月, 11~12月)が見られる. しかし, 5~8月における風の発達は11~12月よりも顕著である. その理由は, オゾンホールの拡大が南極地域の温度上昇を抑えることで, 北半球と気温差が拡大した為であると筆者は考える.


参考資料

[4]在田一則, 竹下徹, 見延庄士郎, 渡部重十. 地球惑星科学入門 第2版. 北海道大学出版会, 2010, 447p.
- 大気運動の基礎知識, 特にジェット気流について参照した.

[5]気象予報士試験受験支援会. らくらく突破 気象予報士簡単合格テキスト〈学科・一般知識編〉. 第2版, 技術評論社, 2008, 375p.
- 高層の温度分布及び温度風について参照した.

[6]堀之内武. "GPhys チュートリアル". 2006. http://www.gfd-dennou.org/library/ruby/products/gphys/tutorial.old/ (参照 2020-10-29)
- スクリプト作成の為に参照した.


共同作業した人の名前

なし


工夫したこと, 感想

問1と同じく, 階級区分の調整に力を入れた. 加えて, 西風と東風の境界を明確にする為, 等値線を追加した.
東西風の子午面構造図については気象海洋学で取り扱われたが, 今回図を作成することで内容を再確認することができた.