ITPASS実習2011 レポート02


ページ作成日:2011年7月21日

ページ修正日:2011年7月27日


氏名:中村望

情報実験機:joho02



課題その1


texファイル
kadai01.tex

texファイル(修正後)
kadai01-2.tex


pdfファイル
kadai01.pdf

pdfファイル(修正後)
kadai01-2.pdf


参考文献
●木下宙(1998)『天体と軌道の力学』東京大学出版会
問題を解く際に,特に「4章 制限三体問題」を参考にさせていただきました.

●TeXの使い方と書き方
texファイルの作成に関して,全面的に参考にさせていただきました.

●TEX Wiki Win Shell
texファイルからpdfファイルへの変換に関して参考にさせていただきました.


共同作業者
特になし


工夫したこと・感想
●問題の解答を作っていく上で,式に番号を付ける必要がないところでは,「\nonumber」として番号を省きました.
 また,式の変形が数行続くときには見やすいように「=」の位置を揃えました.

●以前からtexを使えるようになりたいと思っていながらtex環境すら構築できていない状態だったので,今回の課題を通して少しだけ使えるようになって良かったです.
 これから,図を入れた文章などもtexで作れるようになりたいと思います.



課題その2


●軌道図1
http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~nozo64/report02/problem02/orbit1


初期条件1
m1 = 1.9891d33
m2 = 1.8986d30
x = (x1+x2)/2.0d0-0.1d0
y = sqrt(3.0d0)/2.0d0-0.1d0
vx = 0.0d0
vy = 0.0d0
maxrevo = 2.0d0*PI * 1.0d1

質量比は,太陽-木星と同じ.
3天体が正三角形を作るラグランジュ平衡点からわずかに中心星に近い所に粒子を置き,初速度を0とする.


考察
ラグランジュ平衡点からのずれがわずかでも正三角形解にならず,徐々に外れていく.
わずかに中心星に近いため,中心星の引力の影響を受けていることが分かる.



●軌道図2
http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~nozo64/report02/problem02/orbit2


初期条件2
m1 = 1.9891d33
m2 = 1.8986d30
x = -0.3d0
y = 0.3d0
vx = 1.32d0
vy = -0.3d0
maxrevo = 2.0d0*PI * 1.0d1

質量比は,太陽-木星と同じ.
惑星の方に向かう初速度を与える.


考察
与えられている初速度の大きさでは,中心星からの引力を振り切れず,惑星よりも外側に達することができない.
安定した軌道を描いている.



●軌道図3

軌道図3-1
http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~nozo64/report02/problem02/orbit3-1
軌道図3-2
http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~nozo64/report02/problem02/orbit3-2
軌道図3-3
http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~nozo64/report02/problem02/orbit3-3
軌道図3-4
http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~nozo64/report02/problem02/orbit3-4


初期条件3-1
m1 = 1.9891d33
m2 = 1.8986d33
x = (x1+x2)/2.0d0
y = 0.0d0
vx = 0.0d0
vy = 0.0d0
maxrevo = 2.0d0*PI * 1.0d1

中心星と惑星の質量はほぼ同じ(わずかに中心星の方が大きい).
2天体の中間点に粒子を置き,初速度を0とする.


初期条件3-2
m1 = 1.9891d33
m2 = 1.8986d33
x = (x1+x2)/2.0d0
y = 0.0d0
vx = 0.0d0
vy = 0.7d0
maxrevo = 2.0d0*PI * 1.0d1

初期条件3-1では粒子の初速度は0だったが,ここではy軸方向正の向きの初速度を与える.


初期条件3-3
m1 = 1.9891d33
m2 = 1.8986d33
x = (x1+x2)/2.0d0
y = 0.0d0
vx = 0.0d0
vy = 0.8d0
maxrevo = 2.0d0*PI * 1.0d2

初期条件3-2よりも,少しだけ初速度を大きくした.


初期条件3-4
m1 = 1.9891d33
m2 = 1.8986d33
x = (x1+x2)/2.0d0
y = 0.0d0
vx = 0.0d0
vy = 0.9d0
maxrevo = 2.0d0*PI * 1.0d2

初期条件3-3よりも,さらに少しだけ初速度を大きくした.


考察
初期条件3-1の下では,中心星と惑星の質量のわずかな差(重心も中間点からわずかにずれる)により,中心星からの引力が惑星からの引力よりも大きい.
禁止領域と軌道から分かるように,粒子は惑星側に到達できない.

初期条件3-2の下では,y軸方向の初速度によって粒子は惑星側にも到達することができている.

初期条件3-3の下では,初速度の違いはわずかながら,初期条件3-2の場合と大きく異なる不安定な軌道を描いている.
中心星と惑星から離れて無限遠へ飛び去ると思われた粒子が,再び戻ってきて中心星と惑星の周りを運動し,さらに離れていき,さらに戻ってくるという
非常に興味深い軌道を描いている.(拡大した軌道図3-3~)

初期条件3-4の下では,軌道図3-3と同じような軌道を描いているように思えるが,飛び去った粒子が再び戻ってくるという現象は起きていない.
(拡大した軌道図3-4~と,さらに拡大した軌道図3-4~~)

初速度の大きさを変えるだけで軌道の性質が大きく変わることが分かる.
また初速度が大きくなるにつれて,粒子の運動可能領域が広がっていることが分かる.



参考資料
特になし


共同作業者
原田竣也


工夫したこと・感想
●軌道図3のように,少し初期条件を変えるだけで軌道が大きく変わったり,安定から不安定に変わることがあって驚きました.
 そういったことが視覚的によく分かり,非常に面白いと思える課題でした.
 軌道図2については,少しずつ初期条件を変えていって,綺麗な軌道を描くように調整しました.

●すべて回転座標系から見た軌道を考えて軌道図を描きましたが,これを慣性座標系から見るとどのようになっているのかがイメージしづらかったです.
 そのため,軌道図に対する考察が難しかったです.