\documentclass{jarticle} \begin{document} \title{数値計算実習課題その1} \author{情報実験機07 \and 小林 英貴} \maketitle \section{問題} 万有引力の法則 \[ F=-\frac{GMm}{r^{2}} \] を用いて、惑星の軌道を計算することを考えてみよう。 簡単のため、考える系における支配的な力は万有引力のみであるとする。 いま、質量がである中心星と、質量がである惑星のみで構成される惑星系を考える。 また中心性及び惑星の位置はベクトルで表されるとする。 \\[15pt] 1. 慣性系において、中心星と惑星に対して成り立つ運動方程式を書 け。またそれらから \[ \frac{d^{2}r}{dt^{2}}=-\frac{GMm}{r^{3}}{\mathbf r} \] を導出せよ。 ここで {\bf r} は ${\mathbf r}={\mathbf r_2}-{\mathbf r_1}$ で表される相対ベクトルとす る。このとき、上記運動方程式で表される運動がどのようなものか を考えよ。 \\[15pt] 2. 1. の運動方程式を成分に分けることを考えよう。 簡単のため、二体は同一平面上を運動しているとする。相対ベクト ル ${\mathbf r} = (x,y)$ に対して、速度を \[ {\mathbf v}\equiv\left(v_x,v_y\right) = \left( \frac{dx}{dt},\frac{dy}{dt} \right) \] と定義する。このとき、 $\frac{dv_x}{dt}$,$\frac{dv_x}{dt}$ を $x,y$ を用いて表せ。 \newpage \section{解答} 1.中心星と惑星についての運動方程式を立てる。 \[ \left\{ \begin{array}{c c l} {m_1}\frac{d^{2}{r_1}}{dt^{2}} &=-{F_1} &=\frac{G{m_1}{m_2}}{r^{2}} \\{m_2}\frac{d^{2}{r_2}}{dt^{2}} &=\ \ {F_2} &=\frac{G{m_1}{m_2}}{r^{2}} \end{array} \right. \] のようになる。 よって、 \[ \frac{d^{2}r}{dt^{2}}=-\frac{GMm}{r^{3}}{\mathbf r} \] が導出された。 上の式を、 \[ \frac{d^{2}r}{dt^{2}}=-\frac{GMm}{r^{2}}\frac{{\mathbf r}}{|{\mathbf r}|} \] と変形すると、$\frac{{\mathbf r}}{|{\mathbf r}|}$ は中心星から惑星に向かう単位ベクトル。この中心星と惑星の2質点は、内力が中心力で外力が働かないから、内部角運動量が保存する。 \\[15pt] 2.速度の定義、 \[ {\mathbf v}\equiv\left(v_x,v_y\right) = \left( \frac{dx}{dt},\frac{dy}{dt} \right) \] を利用すると、$\frac{dv_x}{dt}$と$\frac{dv_y}{dt}$は次のようになる。 \[ \left\{ \begin{array}{c c l} \frac{dv_x}{dt} &=\frac{d}{dt}\frac{dx}{dt} &=\frac{d^{2}x}{dt^{2}} \\\frac{dv_x}{dt} &=\frac{d}{dt}\frac{dx}{dt} &=\frac{d^{2}x}{dt^{2}} \end{array} \right. \] \end{document}