氏名:板倉 統 Itakura Matomu
担当情報実験機名:joho01
2010.7.15提出
2010.7.22修正
→今回の課題その1の出題ページ
→今回の課題その2のページ
簡単な惑星運動の問題を使って、TeXの使い方を練習する課題です。ファイルに記述されている内容については必ずしも正しいとは限りませんのでご注意ください。
意外に簡単に数式を綺麗に書くことができて驚きました。ただ、ベクトルを太字で書いても普通の字体と区別がつきにくかったため、仕方なく矢印を載せるタイプの表記を採用しました。パソコンの文字の太字は、もっと見るからに太字というくらいの太字にして欲しいと思いました。
2次のルンゲクッタ法を使ったプログラムを用い、太陽・木星・土星の3体問題において、土星の初期位置(xp(3))と木星と土星の質量(factor倍する)を変えたときに安定・不安定のどちらになるのかを調べました。
xp(3)は現在の太陽と木星の距離を1.0としたときの土星の初期位置で、xp(3)=1.837のときは土星と太陽の距離が現在と同じである場合です。factorは現在の木星と土星の質量をそれぞれ何倍かする数値であり、factor=2.0の場合は木星と土星をそれぞれ現在の質量の2.0倍にして計算したことを表します。
実行結果は次のようになりました。
xp(3)\factor | 0.5 | 1.0 | 2.0 | 4.0 | 8.0 | 12.0 | 16.0 | 32.0 | 64.0 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1.1 | |||||||||
1.3 | |||||||||
1.5 | |||||||||
1.837 | |||||||||
2.0 | |||||||||
3.0 |
…安定 …不安定
安定のときの図
土星の初期位置1.837、木星と土星の質量8.0倍のときの計算結果です。
太陽が中心に位置し、木星と土星がほぼ円状の軌道を描いています。
+…太陽
×…木星
※…土星
不安定のときの図
土星の初期位置1.6、木星と土星の質量8.0倍のときの計算結果です。
土星が大きく外れ、宇宙の彼方へ飛び去ってしまっている様子が伺えます。
太陽と木星の軌道は土星のマークに塗り潰され隠れてしまっています。
初期位置をp、質量をm倍としたとき、p=0.04m+1.2の直線上のあたりに安定と不安定の境界がありそうです。ということは、p>0.04m+1.2が安定の条件なので、木星と土星の質量がほぼ0の塵だったら土星の初期位置が1.2よりも太陽に近いと不安定のようです。また、木星と土星が太陽とほぼ同じくらいの質量なら200天文単位以上は離れないと安定しないと考えられます。
こんな単純な計算でも割と時間がかかって(1分くらい)しまったことに驚愕しました。もっと複雑な計算をする場合には、時間をかけるかお金をかけて性能の良い計算機を手に入れるしかないわけですが、そのバランスも2次のルンゲクッタ法を使ったプログラムを用いて見積もることが必要なのではないでしょうか。