IT pass HikiWiki - [Memo2022][ITPASS]OSの各種設定 Diff
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= 構築作業用アカウントの作成
ITPASS サーバを構築する際には, 普段自分が使用しているアカウント名ではなく, 構築作業用のアカウントを作成する.
#なぜならば, サーバ構築の最初の段階では gate がインストールされておらず gate で管理しているユーザでログインできないためである. また, こうすることで gate の設定が失敗した際にもログイン・root 権限を行使できるというメリットがある.
= アカウント作成方法
ITPASS サーバでは chikuwaX (X には数字をいれる)をこの構築作業用のアカウントとする. また, gate-toroku-system では 1000 〜 29999 のユーザ ID を使用するため, Debian GNU/Linux でユーザを作成する際には以下のようにする.
# adduser chikuwaX --uid 4000X
= chikuwaX アカウントの作成
テストユーザ "test" でログインし, chikuwaX アカウントを作成する. (X は適当な数字).
下では chikuwa4 アカウントを作成する例を示す.
$ su root
パスワード:適切なパスワードを入力
# adduser chikuwa4 --uid 40004
その後, 作成したアカウントでログインし, test ユーザをログアウトする.
= テストユーザの削除
OS のインストール時に作成したテストユーザ "test" を uid も含めて削除する.
chikuwaX でログインし, /etc/deluser.conf を編集する.
$ su root
パスワード:適切なパスワードを入力
# vi /etc/deluser.conf
/etc/deluser.conf を以下のように書き換える.
REMOVE_HOME = 1
REMOVE_ALL_FILES = 1
この後,
# /sbin/deluser test
を実行して test を削除する.
= アカウントリスト
以下に, chikuwa アカウントリストのテンプレートを示す. 適宜編集して使用すること.
#以下に, 作成した chikuwa アカウントリストを示す.
* chikuwa0 (40000):
* chikuwa1 (40001): 入場
* chikuwa2 (40002): 伊藤
* chikuwa3 (40003): 市田
* chikuwa4 (40004): 服部
* chikuwa5 (40005): 岡田(陸)
* chikuwa6 (40006): 半田
* chikuwa7 (40007): 藤原
* chikuwa8 (40008): 岡田(和)
* chikuwa9 (40009):
= sudo の設定
構築者全員が root パスワードを知っているのはセキュリティ上危険である. そこで sudo の設定を行い, 特定のユーザが自分のパスワードで root 権限を行使できるようにする.
== /etc/sudoers の編集
chikuwaX でログインし, root になる.
# su root
パスワード:適切なパスワードを入力
以下のコマンドを入力し, sudoers ファイルを編集する.
# apt install vim
# export EDITOR=vim
# apt install sudo
# visudo
環境変数 EDITOR に指定されたエディタ (vim) が立ち上がる.
文末に以下を追加する.
chikuwaX ALL=(ALL) ALL
アカウント登録しているユーザーを追加後, 保存する.
== root になれるかの確認
sudo で root 権限を得られることを確認した.
root 権限を持てるようになった一般ユーザでログインし, 以下を入力する.
$ sudo -s
このあとに一般ユーザアカウントのログインパスワードを入力し, root になりかわることができる.
= APT の設定
APT の設定および, セキュリティアップデートを行う.
= APT-LINE の修正
* 既にある sources.list を sources.list.org としてバックアップする.
# cp /etc/apt/sources.list /etc/apt/sources.list.org
* sources.list を編集して下のように記述する.
# vi /etc/apt/sources.list
* sources.list には, ((<このページ|URL:http://www.gfd-dennou.org/arch/cc-env/Linux/debian-dennou/index.htm.ja>)) を参考にして以下のような内容を記述する.
ただし, Debian のバージョンに応じてコード名 (bullseye など) を適切に変更すること.
* 2022 年度サーバ再構築時には sources.list に以下の内容を記述した.
* 1-2 行目は debian の基本的なパッケージのダウンロード先, 3-4 行目は セキュリティパッチがあたったパッケージのダウンロード先, 5-6 行目は((<地球流体電脳倶楽部|URL:http://www.gfd-dennou.org/>))のソフトウェアのダウンロード先である.
* OS バージョン名を適宜変更すること.
deb http://deb.debian.org/debian/ bullseye main contrib non-free
deb-src http://deb.debian.org/debian/ bullseye main contrib non-free
deb http://security.debian.org/debian-security bullseye-security main contrib non-free
deb-src http://security.debian.org/debian-security bullseye-security main contrib non-free
deb http://www.gfd-dennou.org/library/cc-env/Linux/debian-dennou bullseye main
deb-src http://www.gfd-dennou.org/library/cc-env/Linux/debian-dennou bullseye main
= GPG 鍵の登録
地球流体電脳倶楽部のパッケージを取得するには apt-key によって鍵を登録する必要がある.
詳しくは((<"apt の設定 - Computer Memorandum"|URL:http://www.gfd-dennou.org/member/uwabami/cc-env/AptGet.html>))を参照のこと.
APT-LINE の修正と同様, ((<このページ|URL:http://www.gfd-dennou.org/arch/cc-env/Linux/debian-dennou/index.htm.ja>))を参考にして GPG 鍵を登録する.
debian-keyring を取得する.
# apt install debian-keyring
その後 keyring から公開鍵を取り出し apt-key へ登録する.
# gpg --keyring /usr/share/keyrings/debian-maintainers.gpg
--export -a 891D7E07 | sudo apt-key add -
OK と表示されれば成功である.
= セキュリティアップデート
利用できる Debian のパッケージのリストを更新する.
# apt update
セキュリティアップデートを行う.
# apt upgrade
#セキュリティアップデートは定期的に行うこと.
#後でシステムログメールを設定すると, upgrade 対象を週次で報告するメールが来るようになるのでそれを参考に行うこと.
== 参考資料
* ((<"apt の設定 - Computer Memorandum"|URL:http://www.gfd-dennou.org/member/uwabami/cc-env/AptGet.html>))
= パスワード認証の拒否と root ログインの拒否設定
ssh サーバの設定を変更する.
公開鍵認証を有効にし, パスワード認証と PAM を無効にする.
また root ログインを無効にする.
# vi /etc/ssh/sshd_config
PermitRootLogin no
:
PasswordAuthentication no
:
UsePAM no
最後に ssh デーモンを再起動する.
# systemctl restart ssh.service
= /etc/init.d/ 以下の不要なネットワークサービスの停止
== exim4
exim4 がインストールされていれば再設定する.
# dpkg -l exim4
で, exim4 の行の左端が un と表示されればインストールされていない.
(2018, 2020, 2021 年のサーバ再構築時にはインストールされていなかった.)
もしインストールされていれば下の作業を行う.
# export LANG=C
# dpkg-reconfigure exim4-config
設定画面で local delivery only のみになっていることを確認する.
他はデフォルトのままにする.
= その他の /etc/init.d 以下から起動される不要なネットワークサービスの停止
下のコマンドにより nfs が起動しているかどうか確認する.
# systemctl | lv
"nfs" の文字を含むサービスがなければ起動していない.
もし nfs が起動していれば停止するために, 下のコマンドを実行する.
# /etc/init.d/nfs-common stop
(2018, 2020, 2021 年のサーバ再構築時には, /etc/init.d/nfs-common ディレクトリが存在せず, その旨のメッセージが表示されたため実行していない.)
= /usr/sbin/inetd によって起動されるネットワークサービスの停止
openbsd-inetd をインストールする.
# apt install openbsd-inetd
/etc/inetd.conf を編集して不要なサービスが上がらないようにする.
# vi /etc/inetd.conf
で全てがコメントアウトされているのを確認し, inetd のプロセスを再起動する.
# systemctl restart inetd
= NetworkManager の停止
サーバー運用上, NetworkManager では Network の詳細な設定が難しいと考えられるため, NetworkManager を停止して従来の方法で Network の設定を行う. 以下のように NetworkManager を停止させた.
まず, ネットワーク関係の様々なコマンドを使うために, net-tools, resolvconf パッケージをインストールする.
# apt install net-tools resolvconf
そして, ネットワークインターフェース名を確認する.
# ip addr show
1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 65536 qdisc noqueue state UNKNOWN group default qlen 1000
link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00
inet 127.0.0.1/8 scope host lo
valid_lft forever preferred_lft forever
inet6 ::1/128 scope host
valid_lft forever preferred_lft forever
2: eno1: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000
link/ether b4:2e:99:d2:9c:f0 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
altname enp0s31f6
3: enp2s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000
link/ether 68:05:ca:b9:e5:b0 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
inet 133.30.109.21/24 brd 133.30.109.255 scope global noprefixroute enp2s0
valid_lft forever preferred_lft forever
inet6 fe80::6a05:caff:feb9:e5b0/64 scope link noprefixroute
valid_lft forever preferred_lft forever
上の例では enp2s0 がグローバルネットワークに接続されていることがわかる.
以上の準備後に NetworkManager の設定を変更する.
起動時に NetworkManager が立ち上がらないようにする.
# systemctl disable NetworkManager
systemctl は, 様々なサービスを管理する systemd という仕組みの設定を変更するコマンドである. 第一引数 (disable) は, OS 起動時にあるサービスが立ち上がらないようにすることを示し, 第二引数 (NetworkManager) は設定を変更するサービス (に対応するファイル名/ユニット名) を示す.
なお, 引数なしで systemctl を実行することで, 現在有効なサービスを確認できる.
# systemctl
次に, NetworkManager を使わずにネットワークに接続するために,
/etc/network/interfaces に以下を追記する.
allow-hotplug enp2s0
iface enp2s0 inet static
address 133.30.109.22
netmask 255.255.255.0
network 133.30.109.0
broadcast 133.30.109.255
gateway 133.30.109.254
dns-nameservers 133.30.14.2 133.30.14.3 133.30.8.2
dns-search scitec.kobe-u.ac.jp
auto eno1
iface eno1 inet static
address 10.35.19.150
netmask 255.255.255.0
post-up ip rule add from 10.35.19.0/24 table 100 prio 10000
post-up ip route add default via 10.35.19.254 dev enp8s0 table 100
post-down ip route del default table 100
post-down ip rule del table 100 prio 10000
enp2s0 はグローバルネットワークに繋がるインターフェースで,
eno1 はプライベートネットワークに繋がるインターフェースである.
post-up, post-down によって, ルーティングが設定されていることに注意
(参考ページ: ((<URL:https://setting-tool.net/static-multi-ip-network>))).
/etc/network/interfaces の編集後に OS を再起動する.
再起動後に, 以下によりネットワークに繋がっていることを確認する.
# ping 133.30.109.22
# ping 133.30.109.203
また, NetworkManager が起動していないことを確認する.
# systemctl
の表示に NetworkManager.service が含まれていないことを確認する.
備考
* ネットワークの設定の変更後には下の方法でネットワークを再起動できるはずである.
# /etc/init.d/networking stop
# /etc/init.d/networking start
しかし, 経験的には, 大抵ネットワークがつながらなくなる. 結局, OS を再起動してしまう方が簡単であることが多い.
== 参考資料
* ((<URL:https://www.debian.org/doc/manuals/debian-reference/ch05.ja.html#_the_network_interface_with_the_static_ip>))
= OS が認識しているメモリの確認
top コマンドを使って OS が認識しているメモリ容量を確認する.
$ top
として,
例えば,
top - 12:54:17 up 7 min, 3 users, load average: 0.19, 0.17, 0.10
Tasks: 210 total, 1 running, 209 sleeping, 0 stopped, 0 zombie
%Cpu(s): 0.0 us, 0.0 sy, 0.0 ni, 99.8 id, 0.2 wa, 0.0 hi, 0.0 si, 0.0 st
MiB Mem : 32047.0 total, 30503.3 free, 867.2 used, 676.4 buff/cache
MiB Swap: 122070.0 total, 122070.0 free, 0.0 used. 30778.5 avail Mem
と表示される場合, 下から 2 行目の MiB Mem の後の数字がメモリの大きさ (上の例では 32 GB) である.
= 時刻の設定
コンピュータ内の時刻を定常的に正しくしておくための設定を行う.
== ntpdate パッケージのインストール
以下のコマンドで ntpdate パッケージをインストールする.
# apt install ntpdate
== 時刻の修正(手動)
次に, 以下のコマンドで時刻を修正する.
コマンド入力後しばらくすると NTP (Network Time Protocol) サーバより返答が返り, 時刻が修正される.
# /usr/sbin/ntpdate-debian
下記のように date コマンドで時刻が正しくなっていることを確認する.
# date
Tue Sep 21 12:58:03 JST 2021
== cron の設定
次に, 上記のような時刻修正コマンドを毎日実行するように設定する.
# vi /etc/cron.daily/ntpdate
この ntpdate ファイルに以下のように書き込む.
#!/bin/bash
/usr/sbin/ntpdate-debian > /dev/null 2>&1
最後に, このファイルのパーミッションを以下のように設定する.
# chmod 755 /etc/cron.daily/ntpdate
= debianパッケージの引き継ぎ
ika に導入されている debian パッケージを全て tako に導入する.
== 準備
dselect パッケージをインストールする.
# apt install dselect
== 古いマシンでのインストールパッケージリスト作成
ika に install されている debian パッケージの一覧を取得する.
[ika] $ dpkg --get-selections > old_list.txt
リストを参照して,
古いカーネルなど, 明らかに不要なものはリストから削除する.
== リストの新しいマシンへの転送
リストを ika から tako に転送する.
必要に応じて適当な joho 実験機を介して転送すること.
== リストを元にインストール
tako において, ika で導入されているパッケージをインストールする.
[tako] # dpkg --set-selections < old_list.txt
ここで,
dpkg: 警告: package not in status nor available database at line xx: (パッケージ名)
という警告が大量に表示されるかもしれない.
その場合には,
# dselect update
を実行し, パッケージ情報を更新して, OS を再起動する.
その後, 再度
[tako] # dpkg --set-selections < old_list.txt
を実行する.
場合によっては
dpkg: warning: package not in status nor available database at line 2260: tracker-gui
dpkg: warning: package not in status nor available database at line 2262: transfig
dpkg: warning: package not in status nor available database at line 2277: uim-common
dpkg: warning: package not in status nor available database at line 2282: uim-qt
などの警告が出力されるかもしれないが, インストールを実行する.
[tako] # apt-get dselect-upgrade
== GNOME の再インストール (必要に応じて)
パッケージの引き継ぎを行うとき,
[tako] # apt-get dselect-upgrade
上記の作業を行うと, gnome 関連のパッケージが削除されることがある.
そのため, 念の為に
# apt install gnome
を行って gnome がインストールしておき再起動する.
== GNOME をデフォルトで立ち上げない
ディスプレイマネージャの設定を変更することで, 起動時にテキストログインできるようにする.
まず /etc/X11/default-display-manager を編集する.
# vi /etc/X11/default-display-manager
ファイル中の下の行
/usr/sbin/gdm3
を下のようにコメントアウトする (行頭に # を挿入する).
#/usr/sbin/gdm3
さらに, 下のようにして, ディスプレイマネージャの起動設定を変更する.
# cd /lib/systemd/system
# mv gdm.service gdm.service.bk
上の操作では, systemd が使う, OS 起動時の gdm 起動のための設定ファイルの名前を変えている.
これによって OS 起動時に gdm が起動しなくなる.
= システムの文字コードの設定
デフォルトでは文字コードが UTF-8 にしか対応していないため, EUC にも対応する.
下のようにして文字コード (ロケール) の設定の変更する.
# dpkg-reconfigure locales
"ja_JP.EUC-JP EUC-JP" をチェックして有効にした.
その後, デフォルトロケールに "ja_JP.UTF-8" を選択した.
= システムログの保管期間を 3 ヶ月にする
システムログが 3 ヶ月間保存されるように設定する.
== rsyslog の設定
ログが 3 ヶ月間保存されるように, ローテーションを設定する.
/etc/logrotate.d/rsyslog を開き
rotate 4
weekly
の部分を
rotate 12
weekly
に変更する.
== apt の設定
12 ヶ月間保存する設定になっているため, 変更は不要であるが,
念のため /etc/logrotate.d/apt を開き
rotate 12
monthly
となっていることを確認する.
== dpkg の設定
12 ヶ月 (1 年) 間保存する設定になっているため, 変更は不要であるが,
念のため /etc/logrotate.d/dpkg, /etc/logrotate.d/alternatives を開き,
dpkg.log, alternatives.log のどちらも
monthly
rotate 12
となっていることを確認する.
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= 構築作業用アカウントの作成
ITPASS サーバを構築する際には, 普段自分が使用しているアカウント名ではなく, 構築作業用のアカウントを作成する.
#なぜならば, サーバ構築の最初の段階では gate がインストールされておらず gate で管理しているユーザでログインできないためである. また, こうすることで gate の設定が失敗した際にもログイン・root 権限を行使できるというメリットがある.
= アカウント作成方法
ITPASS サーバでは chikuwaX (X には数字をいれる)をこの構築作業用のアカウントとする. また, gate-toroku-system では 1000 〜 29999 のユーザ ID を使用するため, Debian GNU/Linux でユーザを作成する際には以下のようにする.
# adduser chikuwaX --uid 4000X
= chikuwaX アカウントの作成
テストユーザ "test" でログインし, chikuwaX アカウントを作成する. (X は適当な数字).
下では chikuwa4 アカウントを作成する例を示す.
$ su root
パスワード:適切なパスワードを入力
# adduser chikuwa4 --uid 40004
その後, 作成したアカウントでログインし, test ユーザをログアウトする.
= テストユーザの削除
OS のインストール時に作成したテストユーザ "test" を uid も含めて削除する.
chikuwaX でログインし, /etc/deluser.conf を編集する.
$ su root
パスワード:適切なパスワードを入力
# vi /etc/deluser.conf
/etc/deluser.conf を以下のように書き換える.
REMOVE_HOME = 1
REMOVE_ALL_FILES = 1
この後,
# /sbin/deluser test
を実行して test を削除する.
= アカウントリスト
以下に, chikuwa アカウントリストのテンプレートを示す. 適宜編集して使用すること.
#以下に, 作成した chikuwa アカウントリストを示す.
* chikuwa0 (40000):
* chikuwa1 (40001): 入場
* chikuwa2 (40002): 伊藤
* chikuwa3 (40003): 市田
* chikuwa4 (40004): 服部
* chikuwa5 (40005): 岡田(陸)
* chikuwa6 (40006): 半田
* chikuwa7 (40007): 藤原
* chikuwa8 (40008): 岡田(和)
* chikuwa9 (40009):
= sudo の設定
構築者全員が root パスワードを知っているのはセキュリティ上危険である. そこで sudo の設定を行い, 特定のユーザが自分のパスワードで root 権限を行使できるようにする.
== /etc/sudoers の編集
chikuwaX でログインし, root になる.
# su root
パスワード:適切なパスワードを入力
以下のコマンドを入力し, sudoers ファイルを編集する.
# apt install vim
# export EDITOR=vim
# apt install sudo
# visudo
環境変数 EDITOR に指定されたエディタ (vim) が立ち上がる.
文末に以下を追加する.
chikuwaX ALL=(ALL) ALL
アカウント登録しているユーザーを追加後, 保存する.
== root になれるかの確認
sudo で root 権限を得られることを確認した.
root 権限を持てるようになった一般ユーザでログインし, 以下を入力する.
$ sudo -s
このあとに一般ユーザアカウントのログインパスワードを入力し, root になりかわることができる.
= APT の設定
APT の設定および, セキュリティアップデートを行う.
= APT-LINE の修正
* 既にある sources.list を sources.list.org としてバックアップする.
# cp /etc/apt/sources.list /etc/apt/sources.list.org
* sources.list を編集して下のように記述する.
# vi /etc/apt/sources.list
* sources.list には, ((<このページ|URL:http://www.gfd-dennou.org/arch/cc-env/Linux/debian-dennou/index.htm.ja>)) を参考にして以下のような内容を記述する.
ただし, Debian のバージョンに応じてコード名 (bullseye など) を適切に変更すること.
* 2022 年度サーバ再構築時には sources.list に以下の内容を記述した.
* 1-2 行目は debian の基本的なパッケージのダウンロード先, 3-4 行目は セキュリティパッチがあたったパッケージのダウンロード先, 5-6 行目は((<地球流体電脳倶楽部|URL:http://www.gfd-dennou.org/>))のソフトウェアのダウンロード先である.
* OS バージョン名を適宜変更すること.
deb http://deb.debian.org/debian/ bullseye main contrib non-free
deb-src http://deb.debian.org/debian/ bullseye main contrib non-free
deb http://security.debian.org/debian-security bullseye-security main contrib non-free
deb-src http://security.debian.org/debian-security bullseye-security main contrib non-free
deb http://www.gfd-dennou.org/library/cc-env/Linux/debian-dennou bullseye main
deb-src http://www.gfd-dennou.org/library/cc-env/Linux/debian-dennou bullseye main
= GPG 鍵の登録
地球流体電脳倶楽部のパッケージを取得するには apt-key によって鍵を登録する必要がある.
詳しくは((<"apt の設定 - Computer Memorandum"|URL:http://www.gfd-dennou.org/member/uwabami/cc-env/AptGet.html>))を参照のこと.
APT-LINE の修正と同様, ((<このページ|URL:http://www.gfd-dennou.org/arch/cc-env/Linux/debian-dennou/index.htm.ja>))を参考にして GPG 鍵を登録する.
debian-keyring を取得する.
# apt install debian-keyring
その後 keyring から公開鍵を取り出し apt-key へ登録する.
# gpg --keyring /usr/share/keyrings/debian-maintainers.gpg
--export -a 891D7E07 | sudo apt-key add -
OK と表示されれば成功である.
= セキュリティアップデート
利用できる Debian のパッケージのリストを更新する.
# apt update
セキュリティアップデートを行う.
# apt upgrade
#セキュリティアップデートは定期的に行うこと.
#後でシステムログメールを設定すると, upgrade 対象を週次で報告するメールが来るようになるのでそれを参考に行うこと.
== 参考資料
* ((<"apt の設定 - Computer Memorandum"|URL:http://www.gfd-dennou.org/member/uwabami/cc-env/AptGet.html>))
= パスワード認証の拒否と root ログインの拒否設定
ssh サーバの設定を変更する.
公開鍵認証を有効にし, パスワード認証と PAM を無効にする.
また root ログインを無効にする.
# vi /etc/ssh/sshd_config
PermitRootLogin no
:
PasswordAuthentication no
:
UsePAM no
最後に ssh デーモンを再起動する.
# systemctl restart ssh.service
= /etc/init.d/ 以下の不要なネットワークサービスの停止
== exim4
exim4 がインストールされていれば再設定する.
# dpkg -l exim4
で, exim4 の行の左端が un と表示されればインストールされていない.
(2018, 2020, 2021 年のサーバ再構築時にはインストールされていなかった.)
もしインストールされていれば下の作業を行う.
# export LANG=C
# dpkg-reconfigure exim4-config
設定画面で local delivery only のみになっていることを確認する.
他はデフォルトのままにする.
= その他の /etc/init.d 以下から起動される不要なネットワークサービスの停止
下のコマンドにより nfs が起動しているかどうか確認する.
# systemctl | lv
"nfs" の文字を含むサービスがなければ起動していない.
もし nfs が起動していれば停止するために, 下のコマンドを実行する.
# /etc/init.d/nfs-common stop
(2018, 2020, 2021 年のサーバ再構築時には, /etc/init.d/nfs-common ディレクトリが存在せず, その旨のメッセージが表示されたため実行していない.)
= /usr/sbin/inetd によって起動されるネットワークサービスの停止
openbsd-inetd をインストールする.
# apt install openbsd-inetd
/etc/inetd.conf を編集して不要なサービスが上がらないようにする.
# vi /etc/inetd.conf
で全てがコメントアウトされているのを確認し, inetd のプロセスを再起動する.
# systemctl restart inetd
= NetworkManager の停止
サーバー運用上, NetworkManager では Network の詳細な設定が難しいと考えられるため, NetworkManager を停止して従来の方法で Network の設定を行う. 以下のように NetworkManager を停止させた.
まず, ネットワーク関係の様々なコマンドを使うために, net-tools, resolvconf パッケージをインストールする.
# apt install net-tools resolvconf
そして, ネットワークインターフェース名を確認する.
# ip addr show
1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 65536 qdisc noqueue state UNKNOWN group default qlen 1000
link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00
inet 127.0.0.1/8 scope host lo
valid_lft forever preferred_lft forever
inet6 ::1/128 scope host
valid_lft forever preferred_lft forever
2: eno1: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000
link/ether b4:2e:99:d2:9c:f0 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
altname enp0s31f6
3: enp2s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000
link/ether 68:05:ca:b9:e5:b0 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
inet 133.30.109.21/24 brd 133.30.109.255 scope global noprefixroute enp2s0
valid_lft forever preferred_lft forever
inet6 fe80::6a05:caff:feb9:e5b0/64 scope link noprefixroute
valid_lft forever preferred_lft forever
上の例では enp2s0 がグローバルネットワークに接続されていることがわかる.
以上の準備後に NetworkManager の設定を変更する.
起動時に NetworkManager が立ち上がらないようにする.
# systemctl disable NetworkManager
systemctl は, 様々なサービスを管理する systemd という仕組みの設定を変更するコマンドである. 第一引数 (disable) は, OS 起動時にあるサービスが立ち上がらないようにすることを示し, 第二引数 (NetworkManager) は設定を変更するサービス (に対応するファイル名/ユニット名) を示す.
なお, 引数なしで systemctl を実行することで, 現在有効なサービスを確認できる.
# systemctl
次に, NetworkManager を使わずにネットワークに接続するために,
/etc/network/interfaces に以下を追記する.
allow-hotplug enp2s0
iface enp2s0 inet static
address 133.30.109.22
netmask 255.255.255.0
network 133.30.109.0
broadcast 133.30.109.255
gateway 133.30.109.254
dns-nameservers 133.30.14.2 133.30.14.3 133.30.8.2
dns-search scitec.kobe-u.ac.jp
auto eno1
iface eno1 inet static
address 10.35.19.150
netmask 255.255.255.0
post-up ip rule add from 10.35.19.0/24 table 100 prio 10000
post-up ip route add default via 10.35.19.254 dev enp8s0 table 100
post-down ip route del default table 100
post-down ip rule del table 100 prio 10000
enp2s0 はグローバルネットワークに繋がるインターフェースで,
eno1 はプライベートネットワークに繋がるインターフェースである.
post-up, post-down によって, ルーティングが設定されていることに注意
(参考ページ: ((<URL:https://setting-tool.net/static-multi-ip-network>))).
/etc/network/interfaces の編集後に OS を再起動する.
再起動後に, 以下によりネットワークに繋がっていることを確認する.
# ping 133.30.109.22
# ping 133.30.109.203
また, NetworkManager が起動していないことを確認する.
# systemctl
の表示に NetworkManager.service が含まれていないことを確認する.
備考
* ネットワークの設定の変更後には下の方法でネットワークを再起動できるはずである.
# /etc/init.d/networking stop
# /etc/init.d/networking start
しかし, 経験的には, 大抵ネットワークがつながらなくなる. 結局, OS を再起動してしまう方が簡単であることが多い.
== 参考資料
* ((<URL:https://www.debian.org/doc/manuals/debian-reference/ch05.ja.html#_the_network_interface_with_the_static_ip>))
= OS が認識しているメモリの確認
top コマンドを使って OS が認識しているメモリ容量を確認する.
$ top
として,
例えば,
top - 12:54:17 up 7 min, 3 users, load average: 0.19, 0.17, 0.10
Tasks: 210 total, 1 running, 209 sleeping, 0 stopped, 0 zombie
%Cpu(s): 0.0 us, 0.0 sy, 0.0 ni, 99.8 id, 0.2 wa, 0.0 hi, 0.0 si, 0.0 st
MiB Mem : 32047.0 total, 30503.3 free, 867.2 used, 676.4 buff/cache
MiB Swap: 122070.0 total, 122070.0 free, 0.0 used. 30778.5 avail Mem
と表示される場合, 下から 2 行目の MiB Mem の後の数字がメモリの大きさ (上の例では 32 GB) である.
= 時刻の設定
コンピュータ内の時刻を定常的に正しくしておくための設定を行う.
== ntpdate パッケージのインストール
以下のコマンドで ntpdate パッケージをインストールする.
# apt install ntpdate
== 時刻の修正(手動)
次に, 以下のコマンドで時刻を修正する.
コマンド入力後しばらくすると NTP (Network Time Protocol) サーバより返答が返り, 時刻が修正される.
# /usr/sbin/ntpdate-debian
下記のように date コマンドで時刻が正しくなっていることを確認する.
# date
Tue Sep 21 12:58:03 JST 2021
== cron の設定
次に, 上記のような時刻修正コマンドを毎日実行するように設定する.
# vi /etc/cron.daily/ntpdate
この ntpdate ファイルに以下のように書き込む.
#!/bin/bash
/usr/sbin/ntpdate-debian > /dev/null 2>&1
最後に, このファイルのパーミッションを以下のように設定する.
# chmod 755 /etc/cron.daily/ntpdate
= debianパッケージの引き継ぎ
ika に導入されている debian パッケージを全て tako に導入する.
== 準備
dselect パッケージをインストールする.
# apt install dselect
== 古いマシンでのインストールパッケージリスト作成
ika に install されている debian パッケージの一覧を取得する.
[ika] $ dpkg --get-selections > old_list.txt
リストを参照して,
古いカーネルなど, 明らかに不要なものはリストから削除する.
== リストの新しいマシンへの転送
リストを ika から tako に転送する.
必要に応じて適当な joho 実験機を介して転送すること.
== リストを元にインストール
tako において, ika で導入されているパッケージをインストールする.
[tako] # dpkg --set-selections < old_list.txt
ここで,
dpkg: 警告: package not in status nor available database at line xx: (パッケージ名)
という警告が大量に表示されるかもしれない.
その場合には,
# dselect update
を実行し, パッケージ情報を更新して, OS を再起動する.
その後, 再度
[tako] # dpkg --set-selections < old_list.txt
を実行する.
場合によっては
dpkg: warning: package not in status nor available database at line 2260: tracker-gui
dpkg: warning: package not in status nor available database at line 2262: transfig
dpkg: warning: package not in status nor available database at line 2277: uim-common
dpkg: warning: package not in status nor available database at line 2282: uim-qt
などの警告が出力されるかもしれないが, インストールを実行する.
[tako] # apt-get dselect-upgrade
== GNOME の再インストール (必要に応じて)
パッケージの引き継ぎを行うとき,
[tako] # apt-get dselect-upgrade
上記の作業を行うと, gnome 関連のパッケージが削除されることがある.
そのため, 念の為に
# apt install gnome
を行って gnome がインストールしておき再起動する.
== GNOME をデフォルトで立ち上げない
ディスプレイマネージャの設定を変更することで, 起動時にテキストログインできるようにする.
まず /etc/X11/default-display-manager を編集する.
# vi /etc/X11/default-display-manager
ファイル中の下の行
/usr/sbin/gdm3
を下のようにコメントアウトする (行頭に # を挿入する).
#/usr/sbin/gdm3
さらに, 下のようにして, ディスプレイマネージャの起動設定を変更する.
# cd /lib/systemd/system
# mv gdm.service gdm.service.bk
上の操作では, systemd が使う, OS 起動時の gdm 起動のための設定ファイルの名前を変えている.
これによって OS 起動時に gdm が起動しなくなる.
= システムの文字コードの設定
デフォルトでは文字コードが UTF-8 にしか対応していないため, EUC にも対応する.
下のようにして文字コード (ロケール) の設定の変更する.
# dpkg-reconfigure locales
"ja_JP.EUC-JP EUC-JP" をチェックして有効にした.
その後, デフォルトロケールに "ja_JP.UTF-8" を選択した.
= システムログの保管期間を 3 ヶ月にする
システムログが 3 ヶ月間保存されるように設定する.
== rsyslog の設定
ログが 3 ヶ月間保存されるように, ローテーションを設定する.
/etc/logrotate.d/rsyslog を開き
rotate 4
weekly
の部分を
rotate 12
weekly
に変更する.
== apt の設定
12 ヶ月間保存する設定になっているため, 変更は不要であるが,
念のため /etc/logrotate.d/apt を開き
rotate 12
monthly
となっていることを確認する.
== dpkg の設定
12 ヶ月 (1 年) 間保存する設定になっているため, 変更は不要であるが,
念のため /etc/logrotate.d/dpkg, /etc/logrotate.d/alternatives を開き,
dpkg.log, alternatives.log のどちらも
monthly
rotate 12
となっていることを確認する.
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