IT pass HikiWiki - [Memo2020][ITPASS]ezmlm のインストールと設定 Diff
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[((<[ITPASS2018]2018年度サーバ構築マニュアル>)) へ戻る]
= ezmlmのインストールと設定
サーバ上でメーリングリストを管理できるようにするため, メーリングリスト管理ソフトとして ezmlm のインストール, 設定を行った.
== ezmlm のインストール
=== ezmlm のソースのダウンロードと展開
取得元や最新バージョンについては ((<ezmlm オリジナル|URL:http://cr.yp.to/ezmlm.html>)) を参照した.
ここでは最新バージョンは 0.53 である.
ezmlm のインストールをした.
# cd /usr/local/src
# wget http://cr.yp.to/software/ezmlm-0.53.tar.gz
# tar xfvz ezmlm-0.53.tar.gz
=== パッチの取得・適用とビルド
まず, 2.3.1 以降の glibc 上で動くため, というのと log.h を使用するよう, パッチを当てた. パッチは ((<ezmlm パッチ|URL:../server/2017/ezmlm/ezmlm-glib-log.patch>)) から入手し, /usr/local/src 以下に置いた.
# wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~itpass/server/2017/ezmlm/ezmlm-glib-log.patch
# cd ezmlm-0.53/
# patch < ../ezmlm-glib-log.patch
バイナリファイルのインストール先はこれまでのやり方にあわせ, /usr/local/ezmlm/bin 以下としたいので, conf-bin を以下のように書き換えた.
# vi conf-bin
/usr/local/ezmlm/bin
man のインストール先も以下のように変更した.
# vi conf-man
/usr/local/ezmlm/man
これらのインストール先ディレクトリである /usr/local/ezmlm は先に作っておく必要があるので手動で作成した.
# mkdir /usr/local/ezmlm
conf-qmail に記述されているディレクトリが
((<[ITPASS2017] qmail のインストールと設定#パッチの適用とコンパイル>)) で qmail がインストールされているディレクトリと一致していることを確認した.
# cat conf-qmail
/var/qmail
# ls -F /var/qmail
alias/ bin/ boot/ control/ doc/ man/ queue/ rc* users/
確認した後, make でバイナリを, make man でマニュアルをビルドし,
make setup でインストールした.
# make
# make man
# make setup
== ezmlm の実行ファイルへのパスの設定
インストールした ezmlm の実行ファイル群へパスを通した.
((<[ITPASS2017]パスの設定>)) の((* <一般ユーザ用コマンドのパス> *)) に ((*/usr/local/ezmlm/bin*)) を追加した.
* 具体的には, 以下のようにした.
* /etc/bash.bashrc の冒頭に
# add PATH for local installed softwares
PATH="${PATH}:/usr/local/ezmlm/bin"
# add PATH for local installed softwares (for root)
if [ "`id -u`" -eq 0 ]; then
PATH="${PATH}:/usr/local/ezmlm/bin"
fi
export PATH
を追加した.
* /etc/csh.cshrc の冒頭に
# add PATH for local installed softwares
set path = ($path /usr/local/bin /usr/bin /bin /usr/local/ezmlm/bin)
# add PATH for local installed softwares (for root)
if ( "`id -u`" == 0 ) then
set path = ($path /usr/local/sbin /usr/sbin /sbin /usr/local/ezmlm/bin)
endif
を追加した.
* /etc/zsh/zshenv に
# add PATH for local installed softwares
export PATH="$PATH:/usr/local/ezmlm/bin"
# add PATH for local installed softwares (for root)
if [ "`id -u`" -eq 0 ]; then
export PATH="$PATH:/usr/local/ezmlm/bin"
fi
の記述を追加した.
== ezmlm のマニュアルへのパスの設定
/etc/manpath.config に以下の行を追加した.
詳しくは ((<[ITPASS2017]パスの設定>)) を参照のこと.
MANDATORY_MANPATH /usr/local/ezmlm/man
MANPATH_MAP /usr/local/ezmlm/bin /usr/local/ezmlm/man
MANDB_MAP /usr/local/ezmlm/man /usr/local/ezmlm/man
== ezmlm のテスト
メーリングリスト (ML) を作成した.
詳細は ezmlm-make の man (日本語訳) 参照.
chikuwaXX ユーザで, chikuwaXX-testlist というメーリングリストを作成した.
$ mkdir ~chikuwaXX/ezmlm-test
$ ezmlm-make ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist ~/.qmail-testlist chikuwaXX-testlist tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
このコマンドにより, ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist が作成された.
次に作成した ML に ML 主催者が手動で講読者を追加した.
詳細は ezmlm-sub の man (日本語訳) 参照.
注意: 以降, アドレスの '_at_' は '@' に読み替えること.
$ ezmlm-sub ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist chikuwaXX_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
登録されているアドレスを確認した.
$ ezmlm-list ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist
で一覧された.
詳細は ezmlm-list の man (日本語訳) を参照すること.
登録が終了した後 ML へ投稿し, 先程登録したアドレスへ届くか確かめた.
$ echo Subject:Ezmlm_Test | qmail-inject chikuwaXX-testlist_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
$ lv ~chikuwaXX/Mailbox
次に ML の自動処理コマンドを確かめた.
始めに投稿アーカイブから記事を取り出すコマンドを試し, 記事が送られてくるかを確かめた.
$ qmail-inject chikuwaXX-testlist-get.1_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null
次に ML 参加者による自動登録抹消を試す.
$ qmail-inject chikuwaXX-testlist-unsubscribe_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null
とした後, Mailbox を確認し, ((*送られてきた確認メールの指示に従い*))
$ qmail-inject chikuwa3-testlist-uc.1606188515.fdldbjaklbellbpimphh-chikuwa3=tako-itpass.scitec.ko
be-u.ac.jp@tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null
として空メールを返信して登録を抹消した.
登録を抹消できたかどうか確認するため, ML 登録アドレス一覧を確認する.
$ ezmlm-list ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist
== ezmlm-idx のインストール
ezmlm に idx パッチを当てることで, メッセージをまとめて読むのに便利なダイジェスト機能の利用や, Subject の加工ができるようになる.
=== ezmlm-idx のダウンロード
バージョン 0.40 の ezmlm-idx をダウンロードした.
最新版として既に 7.2.2 まで出ているらしいが ( ((<URL:http://www.ezmlm.org
/archive/>)), ((<URL:http://untroubled.org/ezmlm/>)) 参照 ). Web にインス
トールドキュメントがあまり出回っていないため, 0.40 を使った. ここで記述されて
いる参照ページは存在しなかったため, ezmlm-idx-0.40.tar.gz をインターネットアーカイブから取得した.
# cd /usr/local/src
# wget http://web.archive.org/web/20110527170329/http://www.ezmlm.org/archive/0.40/ezmlm-idx-0.40.tar.gz
=== ezmlm のソースコードへのパッチあて
以下の ezmlm-0.53 は ((<パッチの取得・適用とビルド|[ITPASS2017] ezmlm のイン
ストールと設定#パッチの取得・適用とビルド>)) で使用されたディレクトリである.
# tar xfvz ezmlm-idx-0.40.tar.gz
# cp -r ezmlm-0.53 ezmlm-0.53-patched_by_idx
# mv ezmlm-idx-0.40/* ezmlm-0.53-patched_by_idx/
# rmdir ezmlm-idx-0.40
# cd ezmlm-0.53-patched_by_idx/
# patch < idx.patch
crontab のありかを調べた.
# which crontab
/usr/bin/crontab
/usr/bin にあったので先に進んだ.
違う場所にある場合は conf-cron にありかを書き込む.
MySQL (解説は ((<URL:http://www.mysql.com/>)) を使うか否かを決定した. #使う場合にはこの段階でやるべき作業がある.ここでは使わなかった.
続いて, 以下の作業を行った.
# make clean
# make
# make man
# make jp
最後の行は使用言語を選ぶものである. jp は日本語を意味する. これによって自動管理要請に ezmlm が応えてユーザに送る文言 (詳細) が日本語になる.
=== インストール前の ezmlm-idx の動作テスト
一時的にユーザ eztest を作成し (テスト後すぐ削除する), ezmlm-idx のコ
マンドバイナリ群が実行できるか確かめた (ezmlm-test コマンド).
また, ezmlm-test を実行する前に ezmlm-idx のコマンドバイナリ群にパスが通っているかどうかを確認した.
# chmod 755 ezmlm-test
# adduser --uid 50000 eztest
# su eztest
$ ./ezmlm-test
testing ezmlm-idx: ezmlm-idx-0.40
Using FQDN host name: tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
ezmlm-make (1/2): OK
Using RDBMS support: No.
testing for qmail: >=1.02
ezmlm-reject: OK
ezmlm-[un|is]sub[n]: OK
ezmlm-send (1/2): OK
ezmlm-tstdig: OK
ezmlm-weed: OK
ezmlm-make (2/2): OK
ezmlm-clean (1/2): removed mod queue entry 3 that wasn't due
上記のように正常に実行されることが確認した後に, exit した.
$ exit
=== ezmlm-idx のリビルド
以下のコマンドを実行した.
MySQL を使わないので以下を実行した.
(使う場合には異なる作業が要る).
# make std
# make
以下を実行して ezmlm-idx のコマンドバイナリを /usr/local/ezmlm/bin 以
下にコピーした.
# make setup
=== インストール後の ezmlm-idx の動作テスト
インストールされた ezmlm-test を実行し, /usr/local/ezmlm/bin/ 以下のコマンドバイナリ群にパスが通っているか確認した.
# su eztest
$ source /etc/profile # bash の場合
$ echo $PATH
.... /usr/local/ezmlm/bin # <- ここにパスが通っていることを確認
$ cd /usr/local/src/ezmlm-0.53-patched_by_idx
$ ./ezmlm-test
testing ezmlm-idx: ezmlm-idx-0.40
Using FQDN host name: tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
ezmlm-make (1/2): OK
Using RDBMS support: No.
testing for qmail: >=1.02
ezmlm-reject: OK
ezmlm-[un|is]sub[n]: OK
ezmlm-send (1/2): OK
ezmlm-tstdig: OK
ezmlm-weed: OK
ezmlm-make (2/2): OK
ezmlm-clean (1/2): removed mod queue entry 3 that wasn't due
$ exit
# userdel -r eztest
== prefix.pl の設置
# cd /usr/local/lib/
メーリングリストに流れたメールの件名に番号を振るため, ((<prefix.pl|URL:../server/2014/ml_prefix/prefix.pl>)) を /usr/local/lib/prefix.pl に置いた.
root 所有のため, パーミッションは 775 にした.
# wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/server/2014/ml_prefix/prefix.pl
# chmod 775 /usr/local/lib/prefix.pl
# chown root:root /usr/local/lib/prefix.pl
== ezmlm の自動送信メールのヘッダの設定修正
ezmlm-idx バージョン 0.40 による日本語化だけでは, 自動送信メールのヘッダの Content-type の charset が us-ascii に指定されてしまうため, メーラーによっては日本語が文字化けして表示される. これを解決するため, /usr/local/ezmlm/bin/ezmlmrc の末尾に
</charset/>
iso-2022-jp
を追加した.
こうすることで, ezmlm-make コマンドで新しくメーリングリストが作成された際に, 自動送信メールのヘッダの文字コードが iso-2022-jp であると宣言するように設定される. これは ezmlm-idx によってインストールされた日本語版の自動送信メールの
テンプレートと同じ文字コードである.
# cd /usr/local/ezmlm/bin
# cp ezmlmrc ezmlmrc.org
# echo \</charset/\> >> ezmlmrc
# echo iso-2022-jp >> ezmlmrc
== 自動送信メールの日本語化のテスト
先に ezmlm-test というディレクトリは作られているので, ここでは
$ mkdir ~chikuwaXX/ezmlm-test2
$ ezmlm-make ~chikuwaXX/ezmlm-test2/testlist2 ~/.qmail-testlist2 chikuwaXX-testlist2 tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
とした.
testlist2 ディレクトリ内に charset というファイルが作成されており,
iso-2022-jp
と記述されていることを確認した.
$ ezmlm-sub ~chikuwaXX/ezmlm-test2/testlist2 chikuwaXX_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
適当なメーラーからchikuwaXX-testlist2-help_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp 宛にメールを送り, 日本語のヘルプメッセージが文字化けすることなく表示されることを確認した.
== エラーメールの転送設定
登録されたメールアドレスが正しくない場合, 配信先のサーバからメーリングリスト宛てにエラーメールが返送される.
しかしデフォルトではメーリングリストにエラーメールが来た場合は破棄するよう設定されており, 運営が気づかないので良くない.
以下, エラーメールが管理者グループ (itpadmin) に届くよう設定した.
先に作成したメーリングリストの,
/home/chikuwaXX/ezmlm-test/testlist/bouncer
を次のように変更する.
$ vi /home/chikuwaXX/ezmlm-test/testlist/bouncer
&itpadmin_at_itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
|/usr/local/ezmlm/bin/ezmlm-weed
|/usr/local/ezmlm/bin/ezmlm-return -D '/home/chikuwaXX/ezmlm-test/testlist'
と書き換えた.
ただし, _at_ はアットマークである.
設定後, テストを行った. ezmlm-sub を用いて, chikuwaXX のメーリングリストに
$ ezmlm-sub ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist 1234567890_at_stu.kobe-u.ac.jp
のような実在しないアドレスを登録したうえで, 適当なメーラーから chikuwaXX-testlist_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp 宛てにメールを送った. しかし, エラーメールが管理者にフォワードされることが確認できなかった.
== 参考文献
* ((<[ITPASS2017]ezmlm のインストールと設定>))
[((<[ITPASS2018]2018年度サーバ構築マニュアル>)) へ戻る]
[((<[ITPASS2018]2018年度サーバ構築マニュアル>)) へ戻る]
= ezmlmのインストールと設定
サーバ上でメーリングリストを管理できるようにするため, メーリングリスト管理ソフトとして ezmlm のインストール, 設定を行った.
== ezmlm のインストール
=== ezmlm のソースのダウンロードと展開
取得元や最新バージョンについては ((<ezmlm オリジナル|URL:http://cr.yp.to/ezmlm.html>)) を参照した.
ここでは最新バージョンは 0.53 である.
ezmlm のインストールをした.
# cd /usr/local/src
# wget http://cr.yp.to/software/ezmlm-0.53.tar.gz
# tar xfvz ezmlm-0.53.tar.gz
=== パッチの取得・適用とビルド
まず, 2.3.1 以降の glibc 上で動くため, というのと log.h を使用するよう, パッチを当てた. パッチは ((<ezmlm パッチ|URL:../server/2017/ezmlm/ezmlm-glib-log.patch>)) から入手し, /usr/local/src 以下に置いた.
# wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~itpass/server/2017/ezmlm/ezmlm-glib-log.patch
# cd ezmlm-0.53/
# patch < ../ezmlm-glib-log.patch
バイナリファイルのインストール先はこれまでのやり方にあわせ, /usr/local/ezmlm/bin 以下としたいので, conf-bin を以下のように書き換えた.
# vi conf-bin
/usr/local/ezmlm/bin
man のインストール先も以下のように変更した.
# vi conf-man
/usr/local/ezmlm/man
これらのインストール先ディレクトリである /usr/local/ezmlm は先に作っておく必要があるので手動で作成した.
# mkdir /usr/local/ezmlm
conf-qmail に記述されているディレクトリが
((<[ITPASS2017] qmail のインストールと設定#パッチの適用とコンパイル>)) で qmail がインストールされているディレクトリと一致していることを確認した.
# cat conf-qmail
/var/qmail
# ls -F /var/qmail
alias/ bin/ boot/ control/ doc/ man/ queue/ rc* users/
確認した後, make でバイナリを, make man でマニュアルをビルドし,
make setup でインストールした.
# make
# make man
# make setup
== ezmlm の実行ファイルへのパスの設定
インストールした ezmlm の実行ファイル群へパスを通した.
((<[ITPASS2017]パスの設定>)) の((* <一般ユーザ用コマンドのパス> *)) に ((*/usr/local/ezmlm/bin*)) を追加した.
* 具体的には, 以下のようにした.
* /etc/bash.bashrc の冒頭に
# add PATH for local installed softwares
PATH="${PATH}:/usr/local/ezmlm/bin"
# add PATH for local installed softwares (for root)
if [ "`id -u`" -eq 0 ]; then
PATH="${PATH}:/usr/local/ezmlm/bin"
fi
export PATH
を追加した.
* /etc/csh.cshrc の冒頭に
# add PATH for local installed softwares
set path = ($path /usr/local/bin /usr/bin /bin /usr/local/ezmlm/bin)
# add PATH for local installed softwares (for root)
if ( "`id -u`" == 0 ) then
set path = ($path /usr/local/sbin /usr/sbin /sbin /usr/local/ezmlm/bin)
endif
を追加した.
* /etc/zsh/zshenv に
# add PATH for local installed softwares
export PATH="$PATH:/usr/local/ezmlm/bin"
# add PATH for local installed softwares (for root)
if [ "`id -u`" -eq 0 ]; then
export PATH="$PATH:/usr/local/ezmlm/bin"
fi
の記述を追加した.
== ezmlm のマニュアルへのパスの設定
/etc/manpath.config に以下の行を追加した.
詳しくは ((<[ITPASS2017]パスの設定>)) を参照のこと.
MANDATORY_MANPATH /usr/local/ezmlm/man
MANPATH_MAP /usr/local/ezmlm/bin /usr/local/ezmlm/man
MANDB_MAP /usr/local/ezmlm/man /usr/local/ezmlm/man
== ezmlm のテスト
メーリングリスト (ML) を作成した.
詳細は ezmlm-make の man (日本語訳) 参照.
chikuwaXX ユーザで, chikuwaXX-testlist というメーリングリストを作成した.
$ mkdir ~chikuwaXX/ezmlm-test
$ ezmlm-make ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist ~/.qmail-testlist chikuwaXX-testlist tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
このコマンドにより, ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist が作成された.
次に作成した ML に ML 主催者が手動で講読者を追加した.
詳細は ezmlm-sub の man (日本語訳) 参照.
注意: 以降, アドレスの '_at_' は '@' に読み替えること.
$ ezmlm-sub ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist chikuwaXX_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
登録されているアドレスを確認した.
$ ezmlm-list ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist
で一覧された.
詳細は ezmlm-list の man (日本語訳) を参照すること.
登録が終了した後 ML へ投稿し, 先程登録したアドレスへ届くか確かめた.
$ echo Subject:Ezmlm_Test | qmail-inject chikuwaXX-testlist_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
$ lv ~chikuwaXX/Mailbox
次に ML の自動処理コマンドを確かめた.
始めに投稿アーカイブから記事を取り出すコマンドを試し, 記事が送られてくるかを確かめた.
$ qmail-inject chikuwaXX-testlist-get.1_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null
次に ML 参加者による自動登録抹消を試す.
$ qmail-inject chikuwaXX-testlist-unsubscribe_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null
とした後, Mailbox を確認し, ((*送られてきた確認メールの指示に従い*))
$ qmail-inject chikuwa3-testlist-uc.1606188515.fdldbjaklbellbpimphh-chikuwa3=tako-itpass.scitec.ko
be-u.ac.jp@tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null
として空メールを返信して登録を抹消した.
登録を抹消できたかどうか確認するため, ML 登録アドレス一覧を確認する.
$ ezmlm-list ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist
== ezmlm-idx のインストール
ezmlm に idx パッチを当てることで, メッセージをまとめて読むのに便利なダイジェスト機能の利用や, Subject の加工ができるようになる.
=== ezmlm-idx のダウンロード
バージョン 0.40 の ezmlm-idx をダウンロードした.
最新版として既に 7.2.2 まで出ているらしいが ( ((<URL:http://www.ezmlm.org
/archive/>)), ((<URL:http://untroubled.org/ezmlm/>)) 参照 ). Web にインス
トールドキュメントがあまり出回っていないため, 0.40 を使った. ここで記述されて
いる参照ページは存在しなかったため, ezmlm-idx-0.40.tar.gz をインターネットアーカイブから取得した.
# cd /usr/local/src
# wget http://web.archive.org/web/20110527170329/http://www.ezmlm.org/archive/0.40/ezmlm-idx-0.40.tar.gz
=== ezmlm のソースコードへのパッチあて
以下の ezmlm-0.53 は ((<パッチの取得・適用とビルド|[ITPASS2017] ezmlm のイン
ストールと設定#パッチの取得・適用とビルド>)) で使用されたディレクトリである.
# tar xfvz ezmlm-idx-0.40.tar.gz
# cp -r ezmlm-0.53 ezmlm-0.53-patched_by_idx
# mv ezmlm-idx-0.40/* ezmlm-0.53-patched_by_idx/
# rmdir ezmlm-idx-0.40
# cd ezmlm-0.53-patched_by_idx/
# patch < idx.patch
crontab のありかを調べた.
# which crontab
/usr/bin/crontab
/usr/bin にあったので先に進んだ.
違う場所にある場合は conf-cron にありかを書き込む.
MySQL (解説は ((<URL:http://www.mysql.com/>)) を使うか否かを決定した. #使う場合にはこの段階でやるべき作業がある.ここでは使わなかった.
続いて, 以下の作業を行った.
# make clean
# make
# make man
# make jp
最後の行は使用言語を選ぶものである. jp は日本語を意味する. これによって自動管理要請に ezmlm が応えてユーザに送る文言 (詳細) が日本語になる.
=== インストール前の ezmlm-idx の動作テスト
一時的にユーザ eztest を作成し (テスト後すぐ削除する), ezmlm-idx のコ
マンドバイナリ群が実行できるか確かめた (ezmlm-test コマンド).
また, ezmlm-test を実行する前に ezmlm-idx のコマンドバイナリ群にパスが通っているかどうかを確認した.
# chmod 755 ezmlm-test
# adduser --uid 50000 eztest
# su eztest
$ ./ezmlm-test
testing ezmlm-idx: ezmlm-idx-0.40
Using FQDN host name: tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
ezmlm-make (1/2): OK
Using RDBMS support: No.
testing for qmail: >=1.02
ezmlm-reject: OK
ezmlm-[un|is]sub[n]: OK
ezmlm-send (1/2): OK
ezmlm-tstdig: OK
ezmlm-weed: OK
ezmlm-make (2/2): OK
ezmlm-clean (1/2): removed mod queue entry 3 that wasn't due
上記のように正常に実行されることが確認した後に, exit した.
$ exit
=== ezmlm-idx のリビルド
以下のコマンドを実行した.
MySQL を使わないので以下を実行した.
(使う場合には異なる作業が要る).
# make std
# make
以下を実行して ezmlm-idx のコマンドバイナリを /usr/local/ezmlm/bin 以
下にコピーした.
# make setup
=== インストール後の ezmlm-idx の動作テスト
インストールされた ezmlm-test を実行し, /usr/local/ezmlm/bin/ 以下のコマンドバイナリ群にパスが通っているか確認した.
# su eztest
$ source /etc/profile # bash の場合
$ echo $PATH
.... /usr/local/ezmlm/bin # <- ここにパスが通っていることを確認
$ cd /usr/local/src/ezmlm-0.53-patched_by_idx
$ ./ezmlm-test
testing ezmlm-idx: ezmlm-idx-0.40
Using FQDN host name: tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
ezmlm-make (1/2): OK
Using RDBMS support: No.
testing for qmail: >=1.02
ezmlm-reject: OK
ezmlm-[un|is]sub[n]: OK
ezmlm-send (1/2): OK
ezmlm-tstdig: OK
ezmlm-weed: OK
ezmlm-make (2/2): OK
ezmlm-clean (1/2): removed mod queue entry 3 that wasn't due
$ exit
# userdel -r eztest
== prefix.pl の設置
# cd /usr/local/lib/
メーリングリストに流れたメールの件名に番号を振るため, ((<prefix.pl|URL:../server/2014/ml_prefix/prefix.pl>)) を /usr/local/lib/prefix.pl に置いた.
root 所有のため, パーミッションは 775 にした.
# wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/server/2014/ml_prefix/prefix.pl
# chmod 775 /usr/local/lib/prefix.pl
# chown root:root /usr/local/lib/prefix.pl
== ezmlm の自動送信メールのヘッダの設定修正
ezmlm-idx バージョン 0.40 による日本語化だけでは, 自動送信メールのヘッダの Content-type の charset が us-ascii に指定されてしまうため, メーラーによっては日本語が文字化けして表示される. これを解決するため, /usr/local/ezmlm/bin/ezmlmrc の末尾に
</charset/>
iso-2022-jp
を追加した.
こうすることで, ezmlm-make コマンドで新しくメーリングリストが作成された際に, 自動送信メールのヘッダの文字コードが iso-2022-jp であると宣言するように設定される. これは ezmlm-idx によってインストールされた日本語版の自動送信メールの
テンプレートと同じ文字コードである.
# cd /usr/local/ezmlm/bin
# cp ezmlmrc ezmlmrc.org
# echo \</charset/\> >> ezmlmrc
# echo iso-2022-jp >> ezmlmrc
== 自動送信メールの日本語化のテスト
先に ezmlm-test というディレクトリは作られているので, ここでは
$ mkdir ~chikuwaXX/ezmlm-test2
$ ezmlm-make ~chikuwaXX/ezmlm-test2/testlist2 ~/.qmail-testlist2 chikuwaXX-testlist2 tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
とした.
testlist2 ディレクトリ内に charset というファイルが作成されており,
iso-2022-jp
と記述されていることを確認した.
$ ezmlm-sub ~chikuwaXX/ezmlm-test2/testlist2 chikuwaXX_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
適当なメーラーからchikuwaXX-testlist2-help_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp 宛にメールを送り, 日本語のヘルプメッセージが文字化けすることなく表示されることを確認した.
== エラーメールの転送設定
登録されたメールアドレスが正しくない場合, 配信先のサーバからメーリングリスト宛てにエラーメールが返送される.
しかしデフォルトではメーリングリストにエラーメールが来た場合は破棄するよう設定されており, 運営が気づかないので良くない.
以下, エラーメールが管理者グループ (itpadmin) に届くよう設定した.
先に作成したメーリングリストの,
/home/chikuwaXX/ezmlm-test/testlist/bouncer
を次のように変更する.
$ vi /home/chikuwaXX/ezmlm-test/testlist/bouncer
&itpadmin_at_itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
|/usr/local/ezmlm/bin/ezmlm-weed
|/usr/local/ezmlm/bin/ezmlm-return -D '/home/chikuwaXX/ezmlm-test/testlist'
と書き換えた.
ただし, _at_ はアットマークである.
設定後, テストを行った. ezmlm-sub を用いて, chikuwaXX のメーリングリストに
$ ezmlm-sub ~chikuwaXX/ezmlm-test/testlist 1234567890_at_stu.kobe-u.ac.jp
のような実在しないアドレスを登録したうえで, 適当なメーラーから chikuwaXX-testlist_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp 宛てにメールを送った. しかし, エラーメールが管理者にフォワードされることが確認できなかった.
== 参考文献
* ((<[ITPASS2017]ezmlm のインストールと設定>))
[((<[ITPASS2018]2018年度サーバ構築マニュアル>)) へ戻る]