IT pass HikiWiki - [Memo2010][ITPASS] tako 構築作業ログ 10 (MAIL3) Diff
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10/10/20 に qpopper および ezmlm の設定を河合,坂本で行った.(ロガー: 坂本)
{{toc_here}}
[((<ITPASSサーバ構築ドキュメント>)) へ戻る]
= qpopper のインストールと設定
== インストール
# make install
/user/local/src/qpopper4.0.18/Makefile の install の項目を読むと,
本来ならば (インストールディレクトリ )/share/man というディレクトリが作成されなければならない.
しかし, 事前にインストールディレクトリに share という名のディレクトリが作成されていないため, mkdir (インストールディレクトリ )/share/man が失敗し make install が途中で止まってしまった.
そのため,今回は無理やり share ディレクトリを作成し # make install を成功させた.
== inetd に登録
# vi /etc/inetd.conf
以下の行を追加した.
pop3 stream tcp nowait root /usr/local/qpopper/sbin/popper popper -s
== 起動
次のコマンドによってinetdを再起動した.
# /etc/init.d/openbsd-inetd restart
== インストールした実行ファイルへのパスの設定
インストールした qpopper の実行ファイル群へパスを通す. ((<[ITPASS2009]パスの設定>)) の ((* <一般ユーザ用コマンドのパス> *)) に ((*/usr/local/qpopper/sbin*)) を追加する.
(大抵, sbin はシステム用コマンドがインストールされる場所であるが, 一般ユーザが使用する pop_auth もインストールされているため, 一般ユーザ用コマンドのパスとして登録する).
== インストールしたマニュアルへのパスの設定
/etc/manpath.config に以下の行を追加する. 詳しくは ((<[ITPASS2009]パスの設定>)) を参照のこと.
以下のスクリプトに間違いがあったため, 修正した.
修正前
MANDATORY_MANPATH /usr/local/qpopper/man
MANPATH_MAP /usr/local/qpopper/sbin /usr/local/qpopper/man
MANDB_MAP /usr/local/qpopper/man /usr/local/qpopper/man
修正後
MANDATORY_MANPATH /usr/local/qpopper/share/man
MANPATH_MAP /usr/local/qpopper/sbin /usr/local/qpopper/share/man
MANDB_MAP /usr/local/qpopper/share/man /usr/local/qpopper/share/man
== 動作チェック
まず APOP で使用するパスワードを設定した.
ここではユーザを chikuwa0 とした. ここで入力するパスワードはログインパスワードと異なっていてもよい.
> popauth
Changing only APOP password for chikuwa0.
New password: (パスワードを入力)
Retype new password: (パスワードを入力)
次にメールを chikuwa0 宛に送る.
> sudo -s
# mail chikuwa0
Subject: test
aaaaa (CTRL+D)
Cc:
メールがメールスプールにあるかどうかをチェック.
# ls -l /home/chikuwa0/Mailbox
-rw------- 1 chikuwa0 chikuwa0 440 Oct 14 20:08 Mailbox
届いているので,
これを別の適当なホストで ITPASS サーバからメールを APOP で受け取れるように設定した.
== 参考文献
* ((<[ITPASS2009]qpopperのインストールと設定>))
* ((<Qpopper|URL:http://www.emaillab.org/djb/qmail-pop/qpopper.html>))
= ezmlmのインストールと設定
サーバ上でメーリングリストを管理できるようにするため,
メーリングリスト管理ソフトとして ezmlm を導入する.
== ezmlm のインストール
=== ezmlm とパッチダウンロードと展開
取得元や最新バージョンについては
((<ezmlm オリジナル|URL:http://cr.yp.to/ezmlm.html>)) を参照のこと.
# cd /usr/local/src
# wget http://cr.yp.to/software/ezmlm-0.53.tar.gz
# tar xfvz ezmlm-0.53.tar.gz
=== ezmlm のパッチあてとビルド
まず, 2.3.1 以降の glibc 上で動くため, というのと log.h を使用するよう, パッチを当てる. パッチは ((<ezmlm パッチ|URL:../server/ezmlm_2009/ezmlm-glib-log.patch>)) から入手した. パッチは /usr/local/src 以下に置く.
# wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~itpass/server/ezmlm_2009/ezmlm-glib-log.patch
# cd ezmlm-0.53/
# patch < ../ezmlm-glib-log.patch
バイナリファイルのインストール先はこれまでのやり方にあわせ, /usr/local/ezmlm/bin 以下としたいので, conf-bin を以下のように書き換えた.
# vi conf-bin
/usr/local/ezmlm/bin
man のインストール先も以下のように変更した.
# vi conf-man
/usr/local/ezmlm/man
これらのインストール先ディレクトリである
/usr/local/ezmlm は先に作っておく必要があるので手動で作成した.
# mkdir /usr/local/ezmlm
conf-qmail に記述されているディレクトリが ((<[ITPASS2009]qmailのインストールと設定#qmail のインストールと設定#qmail のソースの取得とコンパイル>)) で qmail がインストールされているディレクトリと一致していることを確認する.
# cat conf-qmail
/var/qmail
# ls /var/qmail
alias/ bin/ boot/ control/ doc/ man/ queue/ rc* users/
確認した後, make でバイナリを, make man でマニュアルをビルドし,
make setup でインストールした.
# make
# make man
# make setup
== ezmlm の実行ファイルへのパスの設定
インストールした ezmlm の実行ファイル群へパスを通す.
((<[ITPASS2009]パスの設定>)) の((* <一般ユーザ用コマンドのパス> *)) に ((*/usr/local/ezmlm/bin*)) を追加した.
== ezmlm のマニュアルへのパスの設定
/etc/manpath.config に以下の行を追加した. 詳しくは ((<[ITPASS2009]パスの設定>)) を参照のこと.
MANDATORY_MANPATH /usr/local/ezmlm/man
MANPATH_MAP /usr/local/ezmlm/bin /usr/local/ezmlm/man
MANDB_MAP /usr/local/ezmlm/man /usr/local/ezmlm/man
== ezmlm のテスト
メーリングリスト (ML) を作成する.
詳細は ezmlm-make の man (日本語訳) 参照.
ここでは, chikuwa0 ユーザで, chikuwa0-testlist というメーリングリストを作成した.
$ mkdir ~chikuwa0/ezmlm-test
$ ezmlm-make ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist ~/.qmail-testlist chikuwa0-testlist tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
このコマンドにより, ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist が作成される.
次に作成した ML に ML 主催者が手動で講読者を追加する.
詳細は ezmlm-sub の man (日本語訳) 参照.
注意: 以降, アドレスの '_at_' は '@' に読み替えること.
$ ezmlm-sub ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist chikuwa0_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
登録されているアドレスは,
$ ezmlm-list ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist
で一覧される. 詳細は ezmlm-list の man (日本語訳) を参照すること.
登録が終了した後 ML へ投稿し, 先程登録したアドレスへ届くか確かめた.
$ echo Subject:Ezmlm_Test | qmail-inject chikuwa0-testlist_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
$ lv ~chikuwa0/Mailbox
次に ML の自動処理コマンドを確かめる. 自動処理コマンドの詳細は ((<URL:http://matsuandes.hp.infoseek.co.jp/ezmlm1.htm>)) 等を見よ. 始めに投稿アーカイブから記事を取り出すコマンドを試し, 記事が送られてくるかを確認する.
itpass ドメインの MX が張られていない場合は /var/qmail/control/defaulthost をホスト名までいれたドメイン (フルドメイン) にする必要がある.
$ qmail-inject chikuwa0-testlist-get.1_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null
次に ML 参加者による自動登録抹消を試す. 確認メールが送られてきたので Mailbox を確認して, 送られてきたメールの指示に従い登録抹消した.
itpass ドメインの MX が張られていない場合 /var/qmail/control/defaulthost をホスト名までいれたドメイン (フルドメイン) にする必要がある.
$ qmail-inject chikuwa0-testlist-unsubscribe_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null
登録を抹消できたかどうか確認するため, ML 登録アドレス一覧を見る.
$ ezmlm-list ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist
== ezmlm-idx のインストール
ezmlm に idx パッチを当てることで, メッセージをまとめて読むのに便利なダイジェスト機能の利用や, Subject の加工ができるようになる.
=== ezmlm-idx のダウンロード
バージョン 0.40 の ezmlm-idx をダウンロードする. 最新版として既に 7.0.2 まで出ているらしいが( ((<URL:http://www.ezmlm.org/archive/>)) 参照 ), Web にインストールドキュメントがあまり出回っていないため, ここでは 0.40 を使った.
# cd /usr/local/src
# wget http://www.ezmlm.org/archive/0.40/ezmlm-idx-0.40.tar.gz
=== ezmlm のソースコードへのパッチあて
以下の ezmlm-0.53 は ((<ezmlm のパッチあてとビルド|[ITPASS2009]ezmlmのインストールと設定#ezmlm のパッチあてとビルド>)) で使用されたディレクトリである.
特に conf-bin や conf-man などが変更されているため, 既に ezmlm-0.53 を削除してしまっている場合は上記のビルド前の設定を行うこと.
# tar xfvz ezmlm-idx-0.40.tar.gz
# cp -r ezmlm-0.53 ezmlm-0.53-patched_by_idx
# mv ezmlm-idx-0.40/* ezmlm-0.53-patched_by_idx/
# rmdir ezmlm-idx-0.40
# cd ezmlm-0.53-patched_by_idx/
# patch < idx.patch
crontab のありかを調べる.
$ which crontab
/usr/bin/crontab
/usr/bin にあれば先へ進む. 違う場所にある場合は conf-cron にありかを書き込む.
MySQL (解説は ((<URL:http://www.mysql.com/>)) を使うか否かを決定. ここでは使わないこととして先に進んだ. 使う場合にはこの段階でやるべき作業がある.
続いて, 以下の作業を行った.
$ make clean
$ make; make man
$ make jp
最後の行は使用言語を選ぶものである. jp は日本語を意味する. これによっ
て自動管理要請に ezmlm が応えてユーザに送る文言 (詳細) が日本語になる.
=== インストール前の ezmlm-idx の動作テスト
一時的にユーザ eztest を作成し (テスト後すぐ削除する), ezmlm-idx のコ
マンドバイナリ群が実行できるか確かめた (ezmlm-test コマンド).
また, ezmlm-test を実行する前に ezmlm-idx のコマンドバイナリ群にパスが通っているかどうかを確認した.
# chmod 755 ezmlm-test
# adduser --uid 50000 eztest
# su eztest
ここで su eztest と行ったが, sudo コマンドを用いる場合はデフォルトでは
環境変数 $HOME がログインしたユーザとなったままとなり正しく実行されな
いので -H オプションをつけて実行する.
$ ./ezmlm-test
testing ezmlm-idx: ezmlm-idx-0.40
Using FQDN host name: tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
ezmlm-make (1/2): OK
Using RDBMS support: No.
testing for qmail: >=1.02
ezmlm-reject: OK
ezmlm-[un|is]sub[n]: OK
ezmlm-send (1/2): OK
ezmlm-tstdig: OK
ezmlm-weed: OK
ezmlm-make (2/2): OK
ezmlm-clean (1/2): removed mod queue entry 3 that wasn't due
上記のように正常に実行されることが確認できたので, exit した.
$ exit
=== ezmlm-idx のリビルド
MySQL を使わない場合は以下を実行する (使う場合には異なる作業が要る).
#今回はので MySQL を使わない以下を実行した.
# make std
# make
以下を実行して ezmlm-idx のコマンドバイナリを /usr/local/ezmlm/bin 以
下にコピーする.
# make setup
=== インストール後の ezmlm-idx の動作テスト
インストールされた ezmlm-test を実行し, /usr/local/ezmlm/bin/ 以下のコマンドバイナリ群にパスが通っているか確認した.
# su eztest
$ source /etc/profile # bash の場合
$ echo $PATH
.... /usr/local/ezmlm/bin # <- ここにパスが通っていることを確認
$ cd /usr/local/src/ezmlm-0.53-patched_by_idx
$ ./ezmlm-test
testing ezmlm-idx: ezmlm-idx-0.40
Using FQDN host name: tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
ezmlm-make (1/2): OK
Using RDBMS support: No.
testing for qmail: >=1.02
ezmlm-reject: OK
ezmlm-[un|is]sub[n]: OK
ezmlm-send (1/2): OK
ezmlm-tstdig: OK
ezmlm-weed: OK
ezmlm-make (2/2): OK
ezmlm-clean (1/2): removed mod queue entry 3 that wasn't due
$ exit
# userdel -r eztest
== prefix.pl の設置
cps 関連のメーリングリストに流れたメールの件名に番号を振るため,
prefix.pl を /usr/local/lib/prefix.pl に置く.
root 所有のため, パーミッションは 755 のままにした.
# cp /home/itpass/ftp/server/ml_prefix/prefix.pl /usr/local/lib/prefix.pl
# chown root:root /usr/local/lib/prefix.pl
# chmod 755 /usr/local/lib/prefix.pl
== ezmlm の自動送信メールのヘッダの設定修正
ezmlm-idx バージョン 0.40 による日本語化だけでは, 自動送信メールのヘッダの Content-type の charset が us-ascii に指定されてしまうため,
メーラーによっては日本語が文字化けして表示される.
これを解決するため, /usr/local/ezmlm/bin/ezmlmrc の末尾に
</charset/>
iso-2022-jp
を追加した.
こうすることで, ezmlm-make コマンドで新しくメーリングリストが作成された際に, 自動送信メールのヘッダの文字コードが iso-2022-jp であると宣言するように設定される. これは ezmlm-idx によってインストールされた日本語版の自動送信メールのテンプレートと同じ文字コードである.
# cd /usr/local/ezmlm/bin
# cp ezmlmrc ezmlmrc.org
# echo \</charset/\> >> ezmlmrc
# echo iso-2022-jp >> ezmlmrc
== 自動送信メールの日本語化のテスト
$ mkdir ~chikuwa0/ezmlm-test
$ ezmlm-make ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist ~/.qmail-testlist chikuwa0-testlist tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
testlist ディレクトリ内に charset というファイルが作成されており,
iso-2022-jp
と記述されていることを確認した.
$ ezmlm-sub ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist chikuwa0_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
適当なメーラーからchikuwa0-testlist-help_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp 宛にメールを送り, 日本語のヘルプメッセージが文字化けすることなく表示されることを確認した.
== エラーメールの転送設定
登録されたメールアドレスが正しくない場合, 配信先のサーバからメーリングリスト宛てにエラーメールが返送される. しかしデフォルトではエラーメールを破棄するよう設定されており, 運営上良くない. 以下では, エラーメールが管理者グループに届くよう再設定する.
先に作成したメーリングリストの,
/home/chikuwa0/ezmlm-test/testlist/bouncer
を次のように変更した.
((<システムのメールアドレスの転送先を設定する|URL:https://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/hiki/hiki.cgi?%5BITPASS2009%5Dqmail%A4%CE%A5%A4%A5%F3%A5%B9%A5%C8%A1%BC%A5%EB%A4%C8%C0%DF%C4%EA#A5-B7-A5-B9-A5-C6-A5-E0-A4-CE-A5-E1-A1-BC-A5-EB-A5-A2-A5-C9-A5-EC-A5-B9-A4-CE-C5-BE-C1-F7-C0-E8-A4-F2-C0-DF-C4-EA-A4-B9-A4-EB.>))において, itpass サーバの管理者グループのアドレスを
itpadmin_at_itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
としている場合, そのアドレスを,
vim /home/chikuwa0/ezmlm-test/testlist/bouncer
&itpadmin_at_itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
|/usr/local/ezmlm/bin/ezmlm-weed
|/usr/local/ezmlm/bin/ezmlm-return -D '/home/chikuwa0/ezmlm-test/testlist'
と一行目に記入する. ただし, _at_ はアットマークである.
設定後, テストを行う. ezmlm-sub を用いて, chikuwa0 のメーリングリストに
$ ezmlm-sub ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist 1234567890@stu.kobe-u.ac.jp
のように存在しないアドレスを登録したうえで, 適当なメーラーから chikuwa0-testlist_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp 宛てにメールを送り, 管理者にフォワードされていることを確認した.
== 参考文献
* ((<[ITPASS2009]ezmlmのインストールと設定>))
* ((<実用qmailサーバ運用・管理術|URL:http://www.atmarkit.co.jp/flinux/index/indexfiles/index-linux.html#qmail>)) (@IT)
* ((<第 4 回 メーリングリストの構築と運用 (前編)|URL:http://www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/qmail04/qmail04a.html>))
* ((<第 5 回 メーリングリストの構築と運用 (後編)|URL:http://www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/qmail05/qmail05a.html>))
* ((<ezmlm-idx|URL:http://homepage3.nifty.com/Q81/doc/ezmlm-idx.html>))
{{toc_here}}
[((<ITPASSサーバ構築ドキュメント>)) へ戻る]
= qpopper のインストールと設定
== インストール
# make install
/user/local/src/qpopper4.0.18/Makefile の install の項目を読むと,
本来ならば (インストールディレクトリ )/share/man というディレクトリが作成されなければならない.
しかし, 事前にインストールディレクトリに share という名のディレクトリが作成されていないため, mkdir (インストールディレクトリ )/share/man が失敗し make install が途中で止まってしまった.
そのため,今回は無理やり share ディレクトリを作成し # make install を成功させた.
== inetd に登録
# vi /etc/inetd.conf
以下の行を追加した.
pop3 stream tcp nowait root /usr/local/qpopper/sbin/popper popper -s
== 起動
次のコマンドによってinetdを再起動した.
# /etc/init.d/openbsd-inetd restart
== インストールした実行ファイルへのパスの設定
インストールした qpopper の実行ファイル群へパスを通す. ((<[ITPASS2009]パスの設定>)) の ((* <一般ユーザ用コマンドのパス> *)) に ((*/usr/local/qpopper/sbin*)) を追加する.
(大抵, sbin はシステム用コマンドがインストールされる場所であるが, 一般ユーザが使用する pop_auth もインストールされているため, 一般ユーザ用コマンドのパスとして登録する).
== インストールしたマニュアルへのパスの設定
/etc/manpath.config に以下の行を追加する. 詳しくは ((<[ITPASS2009]パスの設定>)) を参照のこと.
以下のスクリプトに間違いがあったため, 修正した.
修正前
MANDATORY_MANPATH /usr/local/qpopper/man
MANPATH_MAP /usr/local/qpopper/sbin /usr/local/qpopper/man
MANDB_MAP /usr/local/qpopper/man /usr/local/qpopper/man
修正後
MANDATORY_MANPATH /usr/local/qpopper/share/man
MANPATH_MAP /usr/local/qpopper/sbin /usr/local/qpopper/share/man
MANDB_MAP /usr/local/qpopper/share/man /usr/local/qpopper/share/man
== 動作チェック
まず APOP で使用するパスワードを設定した.
ここではユーザを chikuwa0 とした. ここで入力するパスワードはログインパスワードと異なっていてもよい.
> popauth
Changing only APOP password for chikuwa0.
New password: (パスワードを入力)
Retype new password: (パスワードを入力)
次にメールを chikuwa0 宛に送る.
> sudo -s
# mail chikuwa0
Subject: test
aaaaa (CTRL+D)
Cc:
メールがメールスプールにあるかどうかをチェック.
# ls -l /home/chikuwa0/Mailbox
-rw------- 1 chikuwa0 chikuwa0 440 Oct 14 20:08 Mailbox
届いているので,
これを別の適当なホストで ITPASS サーバからメールを APOP で受け取れるように設定した.
== 参考文献
* ((<[ITPASS2009]qpopperのインストールと設定>))
* ((<Qpopper|URL:http://www.emaillab.org/djb/qmail-pop/qpopper.html>))
= ezmlmのインストールと設定
サーバ上でメーリングリストを管理できるようにするため,
メーリングリスト管理ソフトとして ezmlm を導入する.
== ezmlm のインストール
=== ezmlm とパッチダウンロードと展開
取得元や最新バージョンについては
((<ezmlm オリジナル|URL:http://cr.yp.to/ezmlm.html>)) を参照のこと.
# cd /usr/local/src
# wget http://cr.yp.to/software/ezmlm-0.53.tar.gz
# tar xfvz ezmlm-0.53.tar.gz
=== ezmlm のパッチあてとビルド
まず, 2.3.1 以降の glibc 上で動くため, というのと log.h を使用するよう, パッチを当てる. パッチは ((<ezmlm パッチ|URL:../server/ezmlm_2009/ezmlm-glib-log.patch>)) から入手した. パッチは /usr/local/src 以下に置く.
# wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~itpass/server/ezmlm_2009/ezmlm-glib-log.patch
# cd ezmlm-0.53/
# patch < ../ezmlm-glib-log.patch
バイナリファイルのインストール先はこれまでのやり方にあわせ, /usr/local/ezmlm/bin 以下としたいので, conf-bin を以下のように書き換えた.
# vi conf-bin
/usr/local/ezmlm/bin
man のインストール先も以下のように変更した.
# vi conf-man
/usr/local/ezmlm/man
これらのインストール先ディレクトリである
/usr/local/ezmlm は先に作っておく必要があるので手動で作成した.
# mkdir /usr/local/ezmlm
conf-qmail に記述されているディレクトリが ((<[ITPASS2009]qmailのインストールと設定#qmail のインストールと設定#qmail のソースの取得とコンパイル>)) で qmail がインストールされているディレクトリと一致していることを確認する.
# cat conf-qmail
/var/qmail
# ls /var/qmail
alias/ bin/ boot/ control/ doc/ man/ queue/ rc* users/
確認した後, make でバイナリを, make man でマニュアルをビルドし,
make setup でインストールした.
# make
# make man
# make setup
== ezmlm の実行ファイルへのパスの設定
インストールした ezmlm の実行ファイル群へパスを通す.
((<[ITPASS2009]パスの設定>)) の((* <一般ユーザ用コマンドのパス> *)) に ((*/usr/local/ezmlm/bin*)) を追加した.
== ezmlm のマニュアルへのパスの設定
/etc/manpath.config に以下の行を追加した. 詳しくは ((<[ITPASS2009]パスの設定>)) を参照のこと.
MANDATORY_MANPATH /usr/local/ezmlm/man
MANPATH_MAP /usr/local/ezmlm/bin /usr/local/ezmlm/man
MANDB_MAP /usr/local/ezmlm/man /usr/local/ezmlm/man
== ezmlm のテスト
メーリングリスト (ML) を作成する.
詳細は ezmlm-make の man (日本語訳) 参照.
ここでは, chikuwa0 ユーザで, chikuwa0-testlist というメーリングリストを作成した.
$ mkdir ~chikuwa0/ezmlm-test
$ ezmlm-make ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist ~/.qmail-testlist chikuwa0-testlist tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
このコマンドにより, ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist が作成される.
次に作成した ML に ML 主催者が手動で講読者を追加する.
詳細は ezmlm-sub の man (日本語訳) 参照.
注意: 以降, アドレスの '_at_' は '@' に読み替えること.
$ ezmlm-sub ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist chikuwa0_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
登録されているアドレスは,
$ ezmlm-list ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist
で一覧される. 詳細は ezmlm-list の man (日本語訳) を参照すること.
登録が終了した後 ML へ投稿し, 先程登録したアドレスへ届くか確かめた.
$ echo Subject:Ezmlm_Test | qmail-inject chikuwa0-testlist_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
$ lv ~chikuwa0/Mailbox
次に ML の自動処理コマンドを確かめる. 自動処理コマンドの詳細は ((<URL:http://matsuandes.hp.infoseek.co.jp/ezmlm1.htm>)) 等を見よ. 始めに投稿アーカイブから記事を取り出すコマンドを試し, 記事が送られてくるかを確認する.
itpass ドメインの MX が張られていない場合は /var/qmail/control/defaulthost をホスト名までいれたドメイン (フルドメイン) にする必要がある.
$ qmail-inject chikuwa0-testlist-get.1_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null
次に ML 参加者による自動登録抹消を試す. 確認メールが送られてきたので Mailbox を確認して, 送られてきたメールの指示に従い登録抹消した.
itpass ドメインの MX が張られていない場合 /var/qmail/control/defaulthost をホスト名までいれたドメイン (フルドメイン) にする必要がある.
$ qmail-inject chikuwa0-testlist-unsubscribe_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null
登録を抹消できたかどうか確認するため, ML 登録アドレス一覧を見る.
$ ezmlm-list ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist
== ezmlm-idx のインストール
ezmlm に idx パッチを当てることで, メッセージをまとめて読むのに便利なダイジェスト機能の利用や, Subject の加工ができるようになる.
=== ezmlm-idx のダウンロード
バージョン 0.40 の ezmlm-idx をダウンロードする. 最新版として既に 7.0.2 まで出ているらしいが( ((<URL:http://www.ezmlm.org/archive/>)) 参照 ), Web にインストールドキュメントがあまり出回っていないため, ここでは 0.40 を使った.
# cd /usr/local/src
# wget http://www.ezmlm.org/archive/0.40/ezmlm-idx-0.40.tar.gz
=== ezmlm のソースコードへのパッチあて
以下の ezmlm-0.53 は ((<ezmlm のパッチあてとビルド|[ITPASS2009]ezmlmのインストールと設定#ezmlm のパッチあてとビルド>)) で使用されたディレクトリである.
特に conf-bin や conf-man などが変更されているため, 既に ezmlm-0.53 を削除してしまっている場合は上記のビルド前の設定を行うこと.
# tar xfvz ezmlm-idx-0.40.tar.gz
# cp -r ezmlm-0.53 ezmlm-0.53-patched_by_idx
# mv ezmlm-idx-0.40/* ezmlm-0.53-patched_by_idx/
# rmdir ezmlm-idx-0.40
# cd ezmlm-0.53-patched_by_idx/
# patch < idx.patch
crontab のありかを調べる.
$ which crontab
/usr/bin/crontab
/usr/bin にあれば先へ進む. 違う場所にある場合は conf-cron にありかを書き込む.
MySQL (解説は ((<URL:http://www.mysql.com/>)) を使うか否かを決定. ここでは使わないこととして先に進んだ. 使う場合にはこの段階でやるべき作業がある.
続いて, 以下の作業を行った.
$ make clean
$ make; make man
$ make jp
最後の行は使用言語を選ぶものである. jp は日本語を意味する. これによっ
て自動管理要請に ezmlm が応えてユーザに送る文言 (詳細) が日本語になる.
=== インストール前の ezmlm-idx の動作テスト
一時的にユーザ eztest を作成し (テスト後すぐ削除する), ezmlm-idx のコ
マンドバイナリ群が実行できるか確かめた (ezmlm-test コマンド).
また, ezmlm-test を実行する前に ezmlm-idx のコマンドバイナリ群にパスが通っているかどうかを確認した.
# chmod 755 ezmlm-test
# adduser --uid 50000 eztest
# su eztest
ここで su eztest と行ったが, sudo コマンドを用いる場合はデフォルトでは
環境変数 $HOME がログインしたユーザとなったままとなり正しく実行されな
いので -H オプションをつけて実行する.
$ ./ezmlm-test
testing ezmlm-idx: ezmlm-idx-0.40
Using FQDN host name: tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
ezmlm-make (1/2): OK
Using RDBMS support: No.
testing for qmail: >=1.02
ezmlm-reject: OK
ezmlm-[un|is]sub[n]: OK
ezmlm-send (1/2): OK
ezmlm-tstdig: OK
ezmlm-weed: OK
ezmlm-make (2/2): OK
ezmlm-clean (1/2): removed mod queue entry 3 that wasn't due
上記のように正常に実行されることが確認できたので, exit した.
$ exit
=== ezmlm-idx のリビルド
MySQL を使わない場合は以下を実行する (使う場合には異なる作業が要る).
#今回はので MySQL を使わない以下を実行した.
# make std
# make
以下を実行して ezmlm-idx のコマンドバイナリを /usr/local/ezmlm/bin 以
下にコピーする.
# make setup
=== インストール後の ezmlm-idx の動作テスト
インストールされた ezmlm-test を実行し, /usr/local/ezmlm/bin/ 以下のコマンドバイナリ群にパスが通っているか確認した.
# su eztest
$ source /etc/profile # bash の場合
$ echo $PATH
.... /usr/local/ezmlm/bin # <- ここにパスが通っていることを確認
$ cd /usr/local/src/ezmlm-0.53-patched_by_idx
$ ./ezmlm-test
testing ezmlm-idx: ezmlm-idx-0.40
Using FQDN host name: tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
ezmlm-make (1/2): OK
Using RDBMS support: No.
testing for qmail: >=1.02
ezmlm-reject: OK
ezmlm-[un|is]sub[n]: OK
ezmlm-send (1/2): OK
ezmlm-tstdig: OK
ezmlm-weed: OK
ezmlm-make (2/2): OK
ezmlm-clean (1/2): removed mod queue entry 3 that wasn't due
$ exit
# userdel -r eztest
== prefix.pl の設置
cps 関連のメーリングリストに流れたメールの件名に番号を振るため,
prefix.pl を /usr/local/lib/prefix.pl に置く.
root 所有のため, パーミッションは 755 のままにした.
# cp /home/itpass/ftp/server/ml_prefix/prefix.pl /usr/local/lib/prefix.pl
# chown root:root /usr/local/lib/prefix.pl
# chmod 755 /usr/local/lib/prefix.pl
== ezmlm の自動送信メールのヘッダの設定修正
ezmlm-idx バージョン 0.40 による日本語化だけでは, 自動送信メールのヘッダの Content-type の charset が us-ascii に指定されてしまうため,
メーラーによっては日本語が文字化けして表示される.
これを解決するため, /usr/local/ezmlm/bin/ezmlmrc の末尾に
</charset/>
iso-2022-jp
を追加した.
こうすることで, ezmlm-make コマンドで新しくメーリングリストが作成された際に, 自動送信メールのヘッダの文字コードが iso-2022-jp であると宣言するように設定される. これは ezmlm-idx によってインストールされた日本語版の自動送信メールのテンプレートと同じ文字コードである.
# cd /usr/local/ezmlm/bin
# cp ezmlmrc ezmlmrc.org
# echo \</charset/\> >> ezmlmrc
# echo iso-2022-jp >> ezmlmrc
== 自動送信メールの日本語化のテスト
$ mkdir ~chikuwa0/ezmlm-test
$ ezmlm-make ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist ~/.qmail-testlist chikuwa0-testlist tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
testlist ディレクトリ内に charset というファイルが作成されており,
iso-2022-jp
と記述されていることを確認した.
$ ezmlm-sub ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist chikuwa0_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
適当なメーラーからchikuwa0-testlist-help_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp 宛にメールを送り, 日本語のヘルプメッセージが文字化けすることなく表示されることを確認した.
== エラーメールの転送設定
登録されたメールアドレスが正しくない場合, 配信先のサーバからメーリングリスト宛てにエラーメールが返送される. しかしデフォルトではエラーメールを破棄するよう設定されており, 運営上良くない. 以下では, エラーメールが管理者グループに届くよう再設定する.
先に作成したメーリングリストの,
/home/chikuwa0/ezmlm-test/testlist/bouncer
を次のように変更した.
((<システムのメールアドレスの転送先を設定する|URL:https://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/hiki/hiki.cgi?%5BITPASS2009%5Dqmail%A4%CE%A5%A4%A5%F3%A5%B9%A5%C8%A1%BC%A5%EB%A4%C8%C0%DF%C4%EA#A5-B7-A5-B9-A5-C6-A5-E0-A4-CE-A5-E1-A1-BC-A5-EB-A5-A2-A5-C9-A5-EC-A5-B9-A4-CE-C5-BE-C1-F7-C0-E8-A4-F2-C0-DF-C4-EA-A4-B9-A4-EB.>))において, itpass サーバの管理者グループのアドレスを
itpadmin_at_itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
としている場合, そのアドレスを,
vim /home/chikuwa0/ezmlm-test/testlist/bouncer
&itpadmin_at_itpass.scitec.kobe-u.ac.jp
|/usr/local/ezmlm/bin/ezmlm-weed
|/usr/local/ezmlm/bin/ezmlm-return -D '/home/chikuwa0/ezmlm-test/testlist'
と一行目に記入する. ただし, _at_ はアットマークである.
設定後, テストを行う. ezmlm-sub を用いて, chikuwa0 のメーリングリストに
$ ezmlm-sub ~chikuwa0/ezmlm-test/testlist 1234567890@stu.kobe-u.ac.jp
のように存在しないアドレスを登録したうえで, 適当なメーラーから chikuwa0-testlist_at_tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp 宛てにメールを送り, 管理者にフォワードされていることを確認した.
== 参考文献
* ((<[ITPASS2009]ezmlmのインストールと設定>))
* ((<実用qmailサーバ運用・管理術|URL:http://www.atmarkit.co.jp/flinux/index/indexfiles/index-linux.html#qmail>)) (@IT)
* ((<第 4 回 メーリングリストの構築と運用 (前編)|URL:http://www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/qmail04/qmail04a.html>))
* ((<第 5 回 メーリングリストの構築と運用 (後編)|URL:http://www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/qmail05/qmail05a.html>))
* ((<ezmlm-idx|URL:http://homepage3.nifty.com/Q81/doc/ezmlm-idx.html>))