IT pass HikiWiki - [Memo2010][ITPASS]ローカルでのバックアップの設定ログ Diff
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[((<ITPASSサーバ構築ドキュメント>)) へ戻る]
以下は, 交換作業時の前後におけるデータ消失のリスクを軽減する目的でのみ行うこととする.
通常運用中にはローカルバックアップは行わないことに注意されたい.
= 概要
ITPASS サーバでは, 一部の領域 (itpass などグループで
使用している領域) について, 普段は予備サーバとのデータ共有を
行っている. (詳しくは ((<[ITPASS2009]サーバ交換作業 1 週間後に行う作業>))
を参照のこと).
定常的なバックアップは以上だが, サーバの移行などの際には,
一時的にシステムがインストールされているディスクとは別のディスクに
バックアップを取るようにしておく方が安全である.
以下では, ローカルバックアップを取っておく方法について記す.
バックアップは以下のように行うこととする.
* サーバ 1 つに, 2 台のディスクを取り付け, 片方を本体, もう片方を
バックアップとする. バックアップの内容は, /tmp/, /proc/, /dev/, /sys/
等のシステムが一時的に使用するもの以外の全てである.
1日1回, 上記のようなバックアップを取るようにしておく.
= 予備ディスクの準備
以下は, 既に本体ディスクが取り付けられており,
これから予備ディスクをフォーマット, マウントすることを
想定した文書である. 既に予備ディスクがフォーマット, マウントされているため,
((<URL:#バックアップスクリプトの設置>)) から作業を始めた.
== 予備ディスクのパーティショニングとフォーマット
予備ディスクのフォーマットを行う. 本体ディスクと取り替えられるよう,
以下のように本体ディスクと同様な構成にする. cfdisk コマンドで設定を行う.
# cfdisk /dev/sdb
なお, ここに書いてある例は, 本体ディスクが /dev/sda, 予備ディスク
が /dev/sdb の場合である.
Name Flags Part Type FS Type [Label] Size (MB)
-----------------------------------------------------------------------
sdb1 Primary Linux ext3 29997.60
sdb5 Logical Linux swap / Solaris 15998.17
sdb6 Logical Linux ext3 454109.49
FS Type に関しては, [ Type ] から "83 Linux" を選べばよい. 上記の
表示が "Linux" となるがとりあえずそのままで OK.
設定後に [ Write ] を選択して書き込んだ後, 以下のコマンドでファイルシ
ステム ext3 としてフォーマットを行う.
# mkfs.ext3 /dev/sdb1
# mkfs.ext3 /dev/sdb6
== fstab の設定 (予備ディスクのマウント)
今回のディスクを /bk にマウントするよう /etc/fstab を書き換える.
# vi /etc/fstab
以下の行を追加する. (1 行目はコメントなので無視せよ).
# <file system> <mount point> <type> <options> <dump> <pass>
/dev/sdb1 /bk ext3 defaults,errors=remount-ro 0 2
/dev/sdb6 /home.bk ext3 defaults,usrquota 0 2
/bk ディレクトリを作成しておく.
# mkdir /bk /home.bk
mount コマンドで, /bk に /dev/sdb1 が, /home.bk に /dev/sdb6
がマウントされることを確認する.
# mount -a
このコマンドの後, 以下のように df コマンドでディスクのマウントの状態を
確認し, /dev/sdb1 が /bk にマウントされていることを確認せよ.
# df
Filesystem 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置
/dev/sda1 28834716 4897572 22472420 18% /
tmpfs 1038328 0 1038328 0% /lib/init/rw
udev 10240 68 10172 1% /dev
tmpfs 1038328 0 1038328 0% /dev/shm
/dev/sda6 436506740 25579220 388754208 7% /home
/dev/sdb1 28834716 176184 27193808 1% /bk
/dev/sdb6 436506740 203000 414130428 1% /home.bk
= バックアップスクリプトの設置
バックアップの際には
cron を用い, rsync によるバックアップを毎日自動的に行
う. またその rsync の結果をログに残す.
== 自作スクリプト用 cron ディレクトリ作成
自作の cron 用スクリプト置き場として, /etc/cron.local を作成する.
# mkdir /etc/cron.local
# mkdir /etc/cron.local/daily
== バックアップ用スクリプトの用意
root ディレクトリと home ディレクトリ用にそれぞれバックアップ
スクリプトを設置する.
* root:
((<rsync_localbk_root.sh|URL:../epa/system_backup_2008/rsync_localbk_root.sh>))
を, /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root へ設置
* home
((<rsync_localbk_home.sh|URL:../epa/system_backup_2008/rsync_localbk_home.sh>))
を, /etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home へ設置
(スクリプト先頭の番号は, その他のスクリプトを置いた際, どれを
優先して実行するかを決めるためのものである. 若い番号のものほど
先に実行される).
# wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~itpass/epa/system_backup_2008/rsync_localbk_root.sh
# mv rsync_localbk_root.sh /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root
# wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~itpass/epa/system_backup_2008/rsync_localbk_home.sh
# mv rsync_localbk_home.sh /etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home
上記のファイルの出力に "EPA server" という記述があったため, "ITPASS server" と出力されるように変更した.
また, /home/itpass/ftp/server/system_backup_2010/ を作成し,
その下に変更した rsync_localbk_root.sh と rsync_localbk_home.sh を作成した.
# vi /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root
# vi /etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home
# mkdir /home/itpass/ftp/server/system_backup_2010/
# cp /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root /home/itpass/ftp/server/system_backup_2010/rsync_localbk_root.sh
# cp /etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home /home/itpass/ftp/server/system_backup_2010/rsync_localbk_home.sh
/etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root と
/etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home に実行権限を設定する.
# chmod 744 /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root
# chmod 744 /etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home
= crontab の編集
/etc/crontab を編集する. 以下の一行を追加する.
25 6 * * * root cd / && run-parts --report /etc/cron.local/daily
出力結果に関してメールを送信したい場合には以下のようにすると良い.
25 6 * * * root cd / && run-parts --report /etc/cron.local/daily |mail -s "`hostname -f` daily run outputs" xxx@xxx.xxxx
= バックアップログファイルの作成
ログファイルのためのディレクトリとファイルを作成しておく.
なお, このログファイルの場所は ((<URL:#バックアップ用スクリプトの用意>))
で用意した 220_rsync_localbk_root と 225_rsync_localbk_home
内の LOGFILE を書き換えることで変更できる.
# mkdir /var/log/rsync-log
# cd /var/log/rsync-log
# touch localbk_root.log localbk_home.log
= バックアップログファイルの logrotate の設定
rsync のログを 1 週間毎に分割する.
/etc/logrotate.d/ 以下に rsync_localbk_root という設定ファイルを作成.
# vi /etc/logrotate.d/rsync_localbk_root
以下の内容を書き込む.
/var/log/rsync-log/localbk_root.log {
weekly
create 0644 root root
rotate 12
}
同様に, rsync_localbk_home も作成する.
# vi /etc/logrotate.d/rsync_localbk_home
以下の内容を書き込む.
/var/log/rsync-log/localbk_home.log {
weekly
create 0644 root root
rotate 12
}
= バックアップのテスト
バックアップがうまくできるかをテストした.
# ./220_rsync_localbk_root
# ./225_rsync_localbk_home
rsync: rename "/home.bk/.aquota.user.uTwXmP" -> "aquota.user": Operation not permitted (1)
rsync error: some files could not be transferred (code 23) at main.c(1058) [sender=3.0.3]
というエラーメッセージを返された.
/home, /home.bk は両方とも quota を使うようになっているようなので, aquota.user はコピーしないようにする.
== home 領域を rsync するスクリプトの書き換え
/home/ 以下の aquota.user を同期しないようにスクリプトを書きかえる.
変更前 : EXCLUDEOPTS='--exclude yot/work-usb'
変更後 : EXCLUDEOPTS='--exclude yot/work-usb --exclude aquota.user'
再度, home 領域のバックアップのテストを行った.
# ./225_rsync_localbk_home
エラーメッセージがないことを確認した.
= 本サーバから予備サーバへのバックアップの停止
ローカルバックアップがうまくいっていることを確認したので, 本サーバから予備サーバへのバックアップを止める.
本サーバから予備サーバへのバックアップを行っているスクリプトの実行権限を消す.
# chmod 644 /etc/cron.local/230_rsync_itpassbk
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[((<ITPASSサーバ構築ドキュメント>)) へ戻る]
以下は, 交換作業時の前後におけるデータ消失のリスクを軽減する目的でのみ行うこととする.
通常運用中にはローカルバックアップは行わないことに注意されたい.
= 概要
ITPASS サーバでは, 一部の領域 (itpass などグループで
使用している領域) について, 普段は予備サーバとのデータ共有を
行っている. (詳しくは ((<[ITPASS2009]サーバ交換作業 1 週間後に行う作業>))
を参照のこと).
定常的なバックアップは以上だが, サーバの移行などの際には,
一時的にシステムがインストールされているディスクとは別のディスクに
バックアップを取るようにしておく方が安全である.
以下では, ローカルバックアップを取っておく方法について記す.
バックアップは以下のように行うこととする.
* サーバ 1 つに, 2 台のディスクを取り付け, 片方を本体, もう片方を
バックアップとする. バックアップの内容は, /tmp/, /proc/, /dev/, /sys/
等のシステムが一時的に使用するもの以外の全てである.
1日1回, 上記のようなバックアップを取るようにしておく.
= 予備ディスクの準備
以下は, 既に本体ディスクが取り付けられており,
これから予備ディスクをフォーマット, マウントすることを
想定した文書である. 既に予備ディスクがフォーマット, マウントされているため,
((<URL:#バックアップスクリプトの設置>)) から作業を始めた.
== 予備ディスクのパーティショニングとフォーマット
予備ディスクのフォーマットを行う. 本体ディスクと取り替えられるよう,
以下のように本体ディスクと同様な構成にする. cfdisk コマンドで設定を行う.
# cfdisk /dev/sdb
なお, ここに書いてある例は, 本体ディスクが /dev/sda, 予備ディスク
が /dev/sdb の場合である.
Name Flags Part Type FS Type [Label] Size (MB)
-----------------------------------------------------------------------
sdb1 Primary Linux ext3 29997.60
sdb5 Logical Linux swap / Solaris 15998.17
sdb6 Logical Linux ext3 454109.49
FS Type に関しては, [ Type ] から "83 Linux" を選べばよい. 上記の
表示が "Linux" となるがとりあえずそのままで OK.
設定後に [ Write ] を選択して書き込んだ後, 以下のコマンドでファイルシ
ステム ext3 としてフォーマットを行う.
# mkfs.ext3 /dev/sdb1
# mkfs.ext3 /dev/sdb6
== fstab の設定 (予備ディスクのマウント)
今回のディスクを /bk にマウントするよう /etc/fstab を書き換える.
# vi /etc/fstab
以下の行を追加する. (1 行目はコメントなので無視せよ).
# <file system> <mount point> <type> <options> <dump> <pass>
/dev/sdb1 /bk ext3 defaults,errors=remount-ro 0 2
/dev/sdb6 /home.bk ext3 defaults,usrquota 0 2
/bk ディレクトリを作成しておく.
# mkdir /bk /home.bk
mount コマンドで, /bk に /dev/sdb1 が, /home.bk に /dev/sdb6
がマウントされることを確認する.
# mount -a
このコマンドの後, 以下のように df コマンドでディスクのマウントの状態を
確認し, /dev/sdb1 が /bk にマウントされていることを確認せよ.
# df
Filesystem 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置
/dev/sda1 28834716 4897572 22472420 18% /
tmpfs 1038328 0 1038328 0% /lib/init/rw
udev 10240 68 10172 1% /dev
tmpfs 1038328 0 1038328 0% /dev/shm
/dev/sda6 436506740 25579220 388754208 7% /home
/dev/sdb1 28834716 176184 27193808 1% /bk
/dev/sdb6 436506740 203000 414130428 1% /home.bk
= バックアップスクリプトの設置
バックアップの際には
cron を用い, rsync によるバックアップを毎日自動的に行
う. またその rsync の結果をログに残す.
== 自作スクリプト用 cron ディレクトリ作成
自作の cron 用スクリプト置き場として, /etc/cron.local を作成する.
# mkdir /etc/cron.local
# mkdir /etc/cron.local/daily
== バックアップ用スクリプトの用意
root ディレクトリと home ディレクトリ用にそれぞれバックアップ
スクリプトを設置する.
* root:
((<rsync_localbk_root.sh|URL:../epa/system_backup_2008/rsync_localbk_root.sh>))
を, /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root へ設置
* home
((<rsync_localbk_home.sh|URL:../epa/system_backup_2008/rsync_localbk_home.sh>))
を, /etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home へ設置
(スクリプト先頭の番号は, その他のスクリプトを置いた際, どれを
優先して実行するかを決めるためのものである. 若い番号のものほど
先に実行される).
# wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~itpass/epa/system_backup_2008/rsync_localbk_root.sh
# mv rsync_localbk_root.sh /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root
# wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~itpass/epa/system_backup_2008/rsync_localbk_home.sh
# mv rsync_localbk_home.sh /etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home
上記のファイルの出力に "EPA server" という記述があったため, "ITPASS server" と出力されるように変更した.
また, /home/itpass/ftp/server/system_backup_2010/ を作成し,
その下に変更した rsync_localbk_root.sh と rsync_localbk_home.sh を作成した.
# vi /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root
# vi /etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home
# mkdir /home/itpass/ftp/server/system_backup_2010/
# cp /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root /home/itpass/ftp/server/system_backup_2010/rsync_localbk_root.sh
# cp /etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home /home/itpass/ftp/server/system_backup_2010/rsync_localbk_home.sh
/etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root と
/etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home に実行権限を設定する.
# chmod 744 /etc/cron.local/daily/220_rsync_localbk_root
# chmod 744 /etc/cron.local/daily/225_rsync_localbk_home
= crontab の編集
/etc/crontab を編集する. 以下の一行を追加する.
25 6 * * * root cd / && run-parts --report /etc/cron.local/daily
出力結果に関してメールを送信したい場合には以下のようにすると良い.
25 6 * * * root cd / && run-parts --report /etc/cron.local/daily |mail -s "`hostname -f` daily run outputs" xxx@xxx.xxxx
= バックアップログファイルの作成
ログファイルのためのディレクトリとファイルを作成しておく.
なお, このログファイルの場所は ((<URL:#バックアップ用スクリプトの用意>))
で用意した 220_rsync_localbk_root と 225_rsync_localbk_home
内の LOGFILE を書き換えることで変更できる.
# mkdir /var/log/rsync-log
# cd /var/log/rsync-log
# touch localbk_root.log localbk_home.log
= バックアップログファイルの logrotate の設定
rsync のログを 1 週間毎に分割する.
/etc/logrotate.d/ 以下に rsync_localbk_root という設定ファイルを作成.
# vi /etc/logrotate.d/rsync_localbk_root
以下の内容を書き込む.
/var/log/rsync-log/localbk_root.log {
weekly
create 0644 root root
rotate 12
}
同様に, rsync_localbk_home も作成する.
# vi /etc/logrotate.d/rsync_localbk_home
以下の内容を書き込む.
/var/log/rsync-log/localbk_home.log {
weekly
create 0644 root root
rotate 12
}
= バックアップのテスト
バックアップがうまくできるかをテストした.
# ./220_rsync_localbk_root
# ./225_rsync_localbk_home
rsync: rename "/home.bk/.aquota.user.uTwXmP" -> "aquota.user": Operation not permitted (1)
rsync error: some files could not be transferred (code 23) at main.c(1058) [sender=3.0.3]
というエラーメッセージを返された.
/home, /home.bk は両方とも quota を使うようになっているようなので, aquota.user はコピーしないようにする.
== home 領域を rsync するスクリプトの書き換え
/home/ 以下の aquota.user を同期しないようにスクリプトを書きかえる.
変更前 : EXCLUDEOPTS='--exclude yot/work-usb'
変更後 : EXCLUDEOPTS='--exclude yot/work-usb --exclude aquota.user'
再度, home 領域のバックアップのテストを行った.
# ./225_rsync_localbk_home
エラーメッセージがないことを確認した.
= 本サーバから予備サーバへのバックアップの停止
ローカルバックアップがうまくいっていることを確認したので, 本サーバから予備サーバへのバックアップを止める.
本サーバから予備サーバへのバックアップを行っているスクリプトの実行権限を消す.
# chmod 644 /etc/cron.local/230_rsync_itpassbk
[((<ITPASSサーバ構築ドキュメント>)) へ戻る]