[ITPASS2018]tcpserver のインストールと設定
tcpserver のインストールと設定
inetd からの qmail 起動を停止
テストのために記述していた /etc/inetd.conf の smtpで始まる行をコメントアウトした. そして, inetdを再起動する.
# /etc/init.d/openbsd-inetd restart
smtp ポートを listen しているプログラムがないことを netstat -l で確認する.
# netstat -l | grep smtp
listen しているプログラムがある場合は以下のように表示される.
tcp 0 0 *:smtp *:* LISTEN
POP
ソース・パッチの取得と展開, パッチ当てとmake
ソース, パッチの取得および展開を行った. また, 取得したパッチを当ててビルドする. 参考: <URL:http://cyberam.dip.jp/linux_server/mail/qmail_main.html>
# wget http://sourceforge.net/projects/checkpw/files/checkpw/checkpw-1.03/checkpw-1.03.tar.gz # tar zxvf checkpw-1.03.tar.gz # cd checkpw-1.03/ # make # make setup check #wget http://www.emaillab.org/djb/tools/ucspi-tcp/ucspi-tcp-0.88.tar.gz
# wget http://qmail.org/moni.csi.hu/pub/glibc-2.3.1/ucspi-tcp-0.88.errno.patch # tar xfz ucspi-tcp-0.88.tar.gz # cd ucspi-tcp-0.88 # patch -p1 < ../ucspi-tcp-0.88.errno.patch # make # make setup check
を実行し, 最後に再起動する.
# reboot
tcpserver からの呼び出し
tcpserver からpop を呼び出すためには起動スクリプト /etc/init.d/qmail のpop の行のコメントアウトを外す. 具体的には以下の通り.
# For POP3 sh -c "/sbin/start-stop-daemon --start --quiet --user root \ --pidfile /var/run/tcpserver_pop3d.pid --make-pidfile \ --exec /usr/local/bin/tcpserver -- -v -u 0 -g 0 0 pop3 \ /var/qmail/bin/qmail-popup \ tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp /bin/checkapoppw \ /var/qmail/bin/qmail-pop3d Maildir 2>&1 \ | /var/qmail/bin/splogger pop3d 3 > /dev/null 2>&1 &"
stop の部分のコメントアウトも外す.
/sbin/start-stop-daemon --user root --stop --quiet --oknodo --pidfile /var/run/tcpserver_pop3d.pid --exec /usr/local/bin/tcpserver # pop3
qmail を再起動する.
# /etc/init.d/qmail restart
動作の確認を行う. (pop3 のプロセスがあれば問題なく起動している)
# systemctl daemon-reload # ps aux | grep qmail # service qmail status
~/Maildir/ への配送
pop によるメールの読み出しは maildir 形式を用いる. /etc/profile に次の 2 行を加える.
MAILDIR="$HOME/Maildir/" export MAILDIR
/etc/csh.cshrc に次の 1 行を加える.
setenv MAILDIR $HOME/Maildir/
次に配送テストのために一般ユーザで次の設定を行う. maildirmake のスクリプトで Maildir を作成する.
$ maildirmake ~/Maildir
次に ~/Maildir への配送を qmail に指示する. (.qmail へ配送先ディレクトリを記述する).
$ echo ./Maildir/ >> ~/.qmail $ chmod 600 ~/.qmail
~/Maildir/.password ファイルを作る. APOPPASSWORDの部分は 自分で考えた適切なパスワードに変える.
$ echo 'APOPPASSWORD' > ~/Maildir/.password $ chmod 600 ~/Maildir/.password
配送テストおよび確認
配送テストを行う. 自分に送ってみる. 以下のコマンドを実行する.
$ echo to: chikuwaXX | /var/qmail/bin/qmail-inject
pop 対応メーラ(例. Thunderbird)を用いて pop サーバを tako に指定して tako 上の自分のアカウントあてにメールが届くことを確認する. メーラの設定は以下の通り.
受信サーバ: POP3 サーバのホスト名: tako-itpass.scitec.kobe-u.ac.jp 受信サーバのポート番号: 110 受信サーバの SSL: 接続の保護なし 認証方式: 暗号化されたパスワード認証
ここで, exim4 に関するパッケージが入っていれば, 以下を入力し, それらをアンインストールする.
# apt-get remove --purge exim4-base exim4-config exim4-daemon-light
SMTP
tcpserver の設定
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(2020/11/09 高橋追記) この部分は実験的です. 上手く行かなければ別の手を考える.
smtp 中継(smtpを使ったメールの送信)を許可するホスト (固定 IP アドレスを持った計算機) を指定する. ここでは ika を使うことにする.
# vi /etc/tcp.smtp
具体的には以下の通り. (XXX.XXX.XXX.XXX には ika の IP アドレス 133.30.94.22 を書くこと.)
XXX.XXX.XXX.XXX:allow,RELAYCLIENT="" 127.:allow,RELAYCLIENT=""
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以下は上記が上手く行かなかったときのために残した行. (上記が上手く行けば, ここの記述は消してよい.)
smtp 中継(smtpを使ったメールの送信)を許可するホストを指定する(グローバル IP アドレスを調べる).
# vi /etc/tcp.smtp
具体的には以下の通り.
150.84.188.45:allow,RELAYCLIENT="" 127.:allow,RELAYCLIENT=""
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次に以下のコマンドを実行した. tcp.smtp を元に /etc/tcp.smtp.cdb ができる.
# /etc/init.d/qmail cdb
起動スクリプト編集
起動スクリプトを編集(コメントアウト)する.
# vi /etc/init.d/qmail
具体的には以下の通り.
start) ... # For SMTP sh -c " /sbin/start-stop-daemon --start --quiet --user qmaild \ --pidfile /var/run/tcpserver_smtpd.pid --make-pidfile \ --exec /usr/local/bin/tcpserver -- -HRv -u ` id -u qmaild ` \ -g ` id -g qmaild ` -x /etc/tcp.smtp.cdb 0 smtp \ /usr/local/bin/rblsmtpd -r bl.spamcop.net \ /var/qmail/bin/qmail-smtpd 2>&1 \ | /var/qmail/bin/splogger smtpd 3 > /dev/null 2>&1 &" ... stop) /sbin/start-stop-daemon --user qmaild --stop --quiet --oknodo --pidfile /var/run/tcpserver_smtpd.pid --exec /usr/local/bin/tcpserver # smtp
tcpserver 起動確認
qmail を start して tcpserver の起動を確認する.
# /etc/init.d/qmail start # systemctl daemon-reload # service qmail status
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(2020/11/09 高橋追記) この部分は実験的です. 上手く行かなければ別の手を考える.
先ほど /etc/tcp.smtp に IP アドレスを書いた ika から, smtp サーバを tako に設定し, tako 以外の任意のサーバにあるアカウント宛のメールを送信する. ここでは, コマンドラインで SMTP サーバを指定してメールを送信できる s-nail を用いる.
以下の作業は ika での作業 ("ika$" は ika でのプロンプトのつもり).
ika に s-nail がインストールされていることを確認する.
ika$ which s-nail /usr/bin/s-nail
もしインストールされていなければインストールする. (インストールされているはずだが.)
ika$ sudo apt install s-nail
s-nail でのメールの送信テスト. XXX@XXX.XXXX.XXXX の宛先アドレスは itpass サーバ (ika) 以外で自分がメールを受け取れるアドレスにすること.
ika$ echo "This is a test mail." | s-nail -s "test mail" XXX@XXX.XXXX.XXXX
この例では SMTP サーバを指定していない. 次が SMTP サーバを指定して送信する場合.
ika$ echo "This is a test mail." | s-nail -S smtp=smtp://133.30.109.21:587
-s "test mail" XXX@XXX.XXXX.XXXX
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以下は上記が上手く行かなかったときのために残した行. (上記が上手く行けば, ここの記述は消してよい.)
先ほど /etc/tcp.smtp に書いたグローバル IP アドレスを持つパソコン(情報実験機など)から, メーラー (例. Thunderbird) を使って, smtp サーバを tako に設定し, tako 以外の任意のサーバにあるアカウント宛 のメールを発信する.
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tako の /var/log/syslog にメール送信のログが残っていることを確認する.
# cat /var/log/syslog
例えば下のようなログが残るだろう.
2015-12-02 17:46:39.816372500 tcpserver: status: 1/40 2015-12-02 17:46:39.816508500 tcpserver: pid 20808 from 133.87.45.12 2015-12-02 17:46:39.816537500 tcpserver: ok 20808 usuzumi.ep.sci.hokudai.ac.jp:133.50.160.52:25 :133.87.45.12::53705 2015-12-02 17:46:39.816948500 qmail-smtpd: pid 20808 from 133.87.45.12: New session 2015-12-02 17:46:39.861504500 qmail-smtpd: pid 20808 from 133.87.45.12: Received EHLO [127.0.0.1] 2015-12-02 17:46:39.924697500 qmail-smtpd: pid 20808 from 133.87.45.12: Sender 2015-12-02 17:46:39.955948500 qmail-smtpd: pid 20808 from 133.87.45.12: Recipient 2015-12-02 17:46:39.967623500 qmail-smtpd: pid 20808 from 133.87.45.12: Recipient 2015-12-02 17:46:40.052351500 qmail-smtpd: pid 20808 from 133.87.45.12: Message accepted, qp 20809 (2 recipients, 535 bytes) 2015-12-02 17:46:40.054393500 qmail-smtpd: pid 20808 from 133.87.45.12: Remote end QUIT: quitting 2015-12-02 17:46:40.054477500 tcpserver: end 20808 status 0 2015-12-02 17:46:40.054478500 tcpserver: status: 0/40
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References:[[ITPASS2018]2018年度サーバ構築マニュアル] [[ITPASS2020]2020年度サーバ構築ページ] [[ITPASS2020]tcpserver のインストールと設定] [[ITPASS2021]tcpserver のインストールと設定] [[Memo2022][ITPASS]tcpserver のインストールと設定]