[ITPASS2014]RAM の初期不良チェック
概要
ここでは, memtest86+ を用いた, RAM の初期不良チェックの方法を述べる.
注意
このドキュメントを作成したメモリテストは, Debian wheezy で行った. Squeeze の場合は, 異なる可能性があるので注意されたい.
準備
チェックする RAM を用意する.
- 今回チェックを行った RAM
- DDR 1333 4 GB 4 枚
memtest86+ のインストール
apt を用いて memtest86+ をインストールする.
$ sudo apt-get install memtest86+
memtest86+ が正しくインストールされたことの確認
memtest86+.bin の存在を確かめる.
$ ls /boot/
grub の設定
grub のブートメニュー (電源を入れた直後に出る, OS の選択画面) を編集し, memtest86+ を選択できるようにする. 設定ファイルの名前と場所は, Debian のバージョンによって異なり,
- Debian Lenny の場合:
/boot/grub/menu.lst
- Debian Squeeze の場合:
/boot/grub/grub.cfg
- Debian wheezy の場合
/boot/grub/grub.cfg
である. 編集するには, スーパーユーザの権限が必要である. これが以下のようになっていることを確認する.
設定ファイルの(たぶん) 最下行にある,
... ### END DEBIAN AUTOMAGIC KERNELS LIST ###
のさらに下に,
title memtest86+ root (hd0,0) kernel /boot/memtest86+.bin
と追記して保存する. 以下注意点である.
- root には, MBR のあるディスクを記入すること.
- インストールされている OS の root が (hd1,0) ならば, そちらに合わせる.
- kernel には, 先の「memtest86+ が正しくインストールされたことの確認 」で確認した memtest86+.bin のパスを指定すること.
(2014 年度のサーバ構築時には, インストール時に必要な編集が行われていたので, 確認するに留めた)
初期不良チェック
確認すべきメモリの取り付け
インストールと設定を完了させたのち, コンピュータの電源を落とす.
$ sudo shutdown -h now
メモリを筺体に取り付ける. このとき, 確認の対象としないメモリは 取り外しておくこと (余計な時間がかかってしまう.)
memtest86+ によるメモリチェック
メモリを筺体に取り付けたら電源を入れ, grub の画面で
memtest86+
を選択すると, メモリチェックが自動的に開始される. 所要時間は, 4GB の RAM 一枚あたり, 約 1 時間である.
メモリチェックは, 中断しなければ何回でも繰り返される. 画面の
Pass **
が試行回数,
Error **
が発見されたエラーの数である. Pass が 1 以上であり, Error が 0 ならば, ひととおりエラーチェックされたことになるが, 複数回試行してはじめて判明するエラーもあるので注意が必要である. [ESC] を押すと再起動する. チェックしたメモリを復元するのを忘れないこと.
なお不良が見つかった場合は適宜買い換えなどの対処を行うこと.
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References:[[ITPASS2014]2014年度サーバ構築ログ]